地下鉄サリン事件から31年、後継団体に今も約1600人 公安調査庁が9回目の観察処分更新請求

オウム真理教の教祖、麻原彰晃元代表の死刑は2018年に執行されたが、日本の公安調査庁はその後継団体に対し、9回目となる観察処分更新を請求した。(AP通信)
オウム真理教の教祖、麻原彰晃元代表の死刑は2018年に執行されたが、日本の公安調査庁はその後継団体に対し、9回目となる観察処分更新を請求した。(AP通信)

1995年に東京で発生し、世界を震撼させた地下鉄サリン事件から31年が経過したが、事件を起こしたオウム真理教は現在も、国内で組織形態を変え、活動を続けている。公安調査庁は11月2日、公安審査委員会に対し、関連する後継団体への観察処分を3年間更新するための9回目の請求を正式に行い、資金源の把握を強化する方針を明らかにした。

警察庁のデータによると、オウム真理教の後継・派生団体は現在、15都道府県に30カ所の拠点を持ち、推定約1600人の信者を抱えているとされる。観察処分の対象となっているのは、「Aleph(アレフ)」、「ひかりの輪」、および「山田らの集団」だ。

オウム真理教の元代表・麻原彰晃元死刑囚(本名・松本智津夫)の死刑は2018年に執行されたが、公安調査庁は関連団体が依然として麻原元代表の思想的影響下にあり、閉鎖的な組織特性を維持しているため、観察処分の更新が必要だと指摘している。当局によると、前回2024年1月の観察処分更新以来、約3年間で関連施設に対し106回の立ち入り検査を実施し、11回の報告を求めたという。

1995年の地下鉄サリン事件以降、オウム真理教は次第に分裂し、現在は主にアレフ、ひかりの輪、山田らの集団の3つの後継団体が存在する。麻原元代表の処刑後も、公安調査庁はその思想が引き続き関連団体に影響を与えていると判断し、これら3団体を観察処分の対象に指定している。さらに、2026年11月2日に9回目となる期間更新の請求を行った。

今回の請求における新たな重点は資金監視の強化である。共同通信の報道によると、アレフは2024年に会費を徴収する「賛助会員」制度を新設した。これを受け、公安調査庁は申告範囲を拡大し、組織が金銭や物品、その他の財産的利益を享受する制度を報告対象に含め、資金源の把握に努めるよう求めている。

政府は2000年からオウム真理教の関連団体に対する観察処分を継続しており、その期間はすでに26年を超えている。現在の処分期間は2027年1月31日に満了する予定であり、さらに3年間更新するか否か、および新たな資金報告要求を追加するかについては、今後公安審査委員会の正式な決定を待つこととなる。

東京地下鉄サリン事件とは何か

1995年3月20日午前、東京で世界を震撼させるテロ事件が発生した。朝の通勤ラッシュ時、カルト教団「オウム真理教」の信者5人が、東京の地下鉄の日比谷線、丸ノ内線、千代田線の計5両の車内で猛毒の化学兵器、サリンを散布。霞ケ関や築地、神谷町、御茶ノ水などの都心部の駅に被害が及び、14人が死亡、6000人以上が負傷または体調不良を訴えた。

霞ケ関駅周辺には中央官庁が集中しており、この事件の主要な標的とされた。サリンは人体の中枢神経系を破壊する猛毒の神経ガスで、重症化すると呼吸不全を引き起こす可能性がある。当時、多くの乗客が突然呼吸困難や視力低下に陥り、ホームに倒れ込む人々も相次ぎ、東京の地下鉄交通は一時大混乱に陥った。

事件を起こしたオウム真理教は麻原元代表によって創設され、宗教的修行や超能力、終末思想で信者を集め、後に化学兵器の製造能力を持つ過激派組織へと発展した。事件後、警察は教団への大規模な捜索を実施し、麻原元代表や複数の教団幹部が逮捕され、2018年に麻原氏に対する死刑が執行された。

オウム真理教は崩壊したものの、一部の信者が新たな団体を結成して活動を継続しているため、政府は現在も後継団体に対する観察処分を続けている。

世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp

最新ニュース
第12回日台交流サミット、名古屋で開催 頼清徳総統「運命共同体」を強調、神戸市議が中国側の圧力を指摘
ハルメク「パーソナライズおせち」を提案 個食志向捉え過去最高売上10億円、新商品「奏」や1人前「さくら」展開
【コラム】中間選挙後、トランプ氏は本当に「レームダック」になるのか 共和党はすでに2028年へ
日台交流の鍵は「地方外交」 野嶋剛氏、観光・半導体・災害支援の広がりを指摘
米中間選挙、なぜ大統領与党は苦戦するのか トランプ氏は低支持率、戦後の例外は2回だけ
味の素が「ピュアセレクト」30周年で新体験イベント マヨネーズを主役に六本木で開催へ
JR東日本が広域品川圏で「みむろ杉」美酒美食ホッピング開催へ 限定新酒が当たるデジタルスタンプラリーも実施
米中間選挙きょう投票 8割が生活費対策を優先、7割がイラン戦争終結求める
日台交流サミット歓迎交流会、名古屋で開催 古屋圭司氏が「台湾」表記是正の成果を報告
東京国際映画祭で台湾映画が存在感 女性監督4作品やコンペ入選作など多彩な魅力を発信
FPCJ創立50周年記念レセプション開催 児玉理事長「自由で責任あるメディアの伴走者に」 堀井外務副大臣も祝意
熊本・天草に日本初となるイルカ専門の水中・水上没入型クルーズ「Dolphin Safari」誕生へ
Chilli Beans.、3rdアルバムリード曲「princess」MVを11月4日プレミア公開決定 ハロウィン限定ティーザーも配信へ
フォーカルポイント、次世代ウェアラブルAI指輪「Vocci」のクラウドファンディングを日本国内で開始
福岡ソフトバンクホークス、2027年度パフォーマンスチームの新メンバー募集 福岡・東京・台北でオーディション開催
ALSを公表した台湾ミュージシャン・チーガー 11月25日に台北で一夜限りの特別公演開催へ
台北市長選テレビ討論 蒋万安市長に国民党内から高評価 沈伯洋氏対策を徹底、趙少康氏も助言
A5和牛を気軽に楽しめる「大衆焼肉しんすけ 渋谷店」が11月2日にオープン 非冷凍の生タンや生ハラミも提供
台北市長選テレビ討論 沈伯洋氏「自分が何をするかを伝えたい」 蒋万安市長の「レッテル貼り」に不満
森万里子の24年ぶり国内大規模個展が森美術館で開幕 30年の軌跡と新作など40点を紹介
コジマプロダクション設立10周年記念展「BEYOND THE STRAND」が麻布台ヒルズで開幕
【台湾世論調査】討論会評価は沈伯洋氏47%、蒋万安市長40% 支持率は蒋氏46%で4ポイントリード
台湾の現代アートが東京の夜を彩る 有用主張・廖建忠・李亦凡が「六本木アートナイト2026」に出展
長谷部誠氏がコンディショニング習慣や独自のルーティンを明かす TENTIALトークイベントに登壇
【インタビュー】「戦犯」扱いの趙少康氏「それなら私が責任を取る」 支持層の沈黙に「国民党の親中路線」を指摘
沈伯洋氏の「洋流」が蔣万安市長を猛追 民衆党の若年支持層も流出、苦悩する柯文哲氏
【乳がん医療の現場④】乳房を切らない治療を求めて BNCTを選んだ女性の決断、約1年後にしこりが9ミリから2ミリに
東京国際映画祭で「DFF」トークショーと記者会見開催 ケイト・ブランシェットや役所広司らが登壇
習近平氏はなぜ後継者を決めないのか 鄧小平にはあった「やり直す余裕」、権力集中が生む継承のジレンマ
ミルウォーキー・ブルワーズが球団史上初のワールドシリーズ制覇 記念公式グッズの販売を開始
孔子学院を「国家安保上の脅威」に指定 米戦争省「30大学で80組織が別名で活動」
沈伯洋氏へのインタビューで「戦犯」視された趙少康氏 「論評に立場はあっても、報道は公平に」
米陸軍新作戦指針に「台湾」シナリオ 舞台はフィリピン、対中国戦で「96時間ATOは機能せず」
【コラム】サムスン最高益でも株価急落 TSMCが支える台湾株、AI好況に潜む「3年後」のリスク
【独占取材】生産農家わずか8軒の「飯沼栗」を守る 老舗和菓子店「菓匠風月」、台湾から世界へ
【現地取材】防衛技術に「冒険心」を 西正典氏、ウクライナ戦争の塹壕戦とドローンに言及
台湾で一番多い名前は? 男性「家豪」1.4万人、女性「淑芬」は3万人超 世代で変わる名付け事情
【北京観察】「一国二制度」台湾案に30項目超の構想 北京が描く「統一後」、台湾が受け入れ難い理由
UNI COFFEE ROASTERY、「シタディーンノース新宿東京」に新店 朝食ビュッフェや限定コーヒーを展開
【図解】AIデータセンター「800V化」が加速 ルネサス、800V→6V直接変換で電力損失を削減
台湾・新北メトロ三鶯線「話題のグルメ」TOP10 三峡の金牛角、豆花を抑え1位は?
新宿・百人町に開業した「シタディーンノース新宿東京」を内覧 最大6人で泊まれる客室や館内設備を紹介
池袋PARCOにウルトラマン公式ショップ 歴代ヒーローの体験型展示や限定グッズ、長場雄コラボも
中国、日本巡視船8隻の追尾監視を認める 「政治的挑発」と非難、台湾側は「人道・国際法に合致」
高市総理がマナーマ対話でビデオ演説 湾岸諸国の強靱化へ包括的協力計画を策定と表明