2026年末の統一地方選挙を前に、台湾の最大野党・国民党は、これまでの優勢が揺らいでいる。一部では、与党・民進党が台北市長候補の沈伯洋氏を中心とする「洋流」と呼ばれる支持の広がりをうまく生かし、支持層を活気づけたことが一因との見方もある。世論調査では国民党支持者が態度を明らかにしなくなっているとの指摘も出ている。
一方、中国広播公司(中広、BCC)元会長の趙少康氏が沈氏にインタビューしたことについても、一部の国民党支持者から「敵の士気を高め、味方の威勢をくじいた」として、「戦犯」扱いする声が上がっている。
選挙に敗れた場合に誰かが責任を負うとすれば、趙氏はいまや「戦犯」とみなされる人物の一人でもある。国民党陣営で発言力を持ち、かつて党のホープと目され、2024年の総統選では副総統候補として選挙を戦った趙氏は、今回の選挙の勝敗とその責任をどう考えているのか。

国民党支持層はどこへ消えたのか 趙氏が指摘する「親中路線」
趙氏はストームメディアのインタビューに対し、「だったら私の責任ということでいい。私が責任を負えば彼らの問題が解決するなら、私が引き受けよう」と笑ってみせた。
そのうえで趙氏は、いまは「国民党支持」が以前ほど誇らしいことではなくなっているように見え、そのため支持者が意向を隠しているのではないかとの見方を示した。
多くの国民党支持者は民進党の政策が嫌いだから国民党を支持しているのであり、中国とは「親中」ではなく「和中」、すなわち中国との平和的な関係を望む人も多いと指摘。国民党があまりに親中的に振る舞えば、一部の支持者は口を閉ざしてしまうと率直に語った。
現在、各社の世論調査では、南部から北部まで、地方議員選・首長選を問わず、国民党支持者が態度を表明したがらず、調査上から「消えて」しまう現象がみられる。
趙氏は「民進党は単純で、台湾独立の党だ。だが国民党は統一の党ではない」と指摘する。国民党支持者の構成は多様で、一部には統一派、さらには「赤く染まった」人もいるとし、そうした人たちは、どうせ国民党は民進党に勝てないのだから、いっそ共産党に民進党の相手をさせればいいと考えているという。
趙氏は、民進党の政策を嫌う国民党支持者は多いと強調した。そのうえで、民進党政権が「好き勝手に振る舞い」、中台関係でも台湾を危険にさらしていると批判。だからこそ自身は一貫して、台湾は「親中」ではなく「和中」であるべきだと主張してきたと説明した。
趙氏は「民進党は親米が100点、対中は0点、むしろマイナスだ」としたうえで、国民党は米中との距離感について等距離を保つか、少なくとも「6対4」程度のバランスにすべきだと主張。国民党が親中に寄りすぎれば、一部の支持者が沈黙してしまうと繰り返した。 (関連記事: 沈伯洋氏へのインタビューで「戦犯」視された趙少康氏 「論評に立場はあっても、報道は公平に」 | 関連記事をもっと読む )
これは鄭麗文党主席の親中路線によるものかと問うと、趙氏は「鄭麗文氏のことは話さない」と答えた。鄭氏について論評すれば、また「対立している」と受け取られるため、本当に触れないことにしているという。














































