中国調査船が台湾EEZで不明機器を投入 民兵船4隻伴走、海巡署が退去要求
中国の海洋調査船が海上民兵船とみられる漁船4隻と共に台湾の海域に侵入、海巡署は直ちに巡視艇「台南」を現場へ派遣した。(写真/行政院海巡署提供)
台湾の南西海域で3日午後、中台の艦船が対峙する事態が発生した。中国地質調査局の海洋調査船「海洋地質8号」が中国の海上民兵船とみられる漁船4隻を伴い、台湾の排他的経済水域(EEZ)に違法に侵入し、船尾から目的不明の探査機器を投下した。台湾の沿岸警備隊に相当する海洋委員会海巡署は直ちに巡視船「台南」を現場に派遣。台南は操船技術を駆使して並走し、中国語と英語により違法作業の即時停止と退去を強く求めた。現在も高雄港南西沖で双方の緊迫した対峙が続いている。
海巡署は統合情報監視システムを通じ、海洋地質8号および随行する海上民兵船とみられる漁船4隻の動向を厳密に把握。同日午後3時ごろ、この船団が高雄港の南西61カイリ(台湾の制限水域外26カイリ)付近を航行中、海洋地質8号が船尾から用途不明の測量装置を海中へ投下し、無許可の探査作業を開始した。
現場で監視に当たっていた巡視船「台南」は直ちに警報を鳴らし、拡声器を通じて中国語と英語で「ここは中華民国の排他的経済水域だ。あなた方はこの海域においていかなる主権も管轄権も有していない。その行為は国際条約等の規定に違反しており、直ちに退去することを要求する」と強力な警告を発した。その後、海巡隊は並走して距離を詰め、戦術的な進路妨害を伴う操船を展開。強硬な阻止態勢で中国船団に圧力をかけ、現場は一触即発の事態となった。
海巡署が公表した情報によると、今回、海洋地質8号に随行した中国籍の漁船4隻は、それぞれ「桂合漁00181」、「桂北漁80888」、「桂北漁80889」、「桂北漁10098」。これらの船舶は名目上は一般の漁船だが、実質的には作業区域の周辺を航行して後方支援を行い、連携して障壁となり、護衛の役割を果たしていた。
海巡署は、中国の公務調査船が海上民兵船と結託して台湾の南西海域への侵入を繰り返していることについて、グレーゾーン地帯におけるハイブリッド戦の形態により、戦場環境の構築と政治的影響力の拡大を試みていると指摘。台湾政府の合法的な許可なく、いかなる外国船舶も台湾のEEZ内で海洋科学調査や資源探査を行うことは禁じられており、中国側の行動は国際的な海洋秩序の一線を公然と踏みにじるものだと非難した。
実際、海洋地質8号は近年、台湾南西海域にたびたび出没しており、台湾漁民の海上操業や航行の安全を幾度となく脅かしてきた。10月15日夜には、高雄船籍の漁船「泰昇興」が高雄港南西沖で通常操業していた際、漁網が海洋地質8号によって故意に引きずられ破損したとみられる事案が発生した。通報を受けた海巡署は直ちに巡視船を現場へ急行させ、対応に当たった。
それからわずか3日後の10月18日にも、海洋地質8号は再び海上民兵船と連携し、同一海域で操業する台湾籍漁船「万発誠11」に接近し妨害した。この際も、海巡署の巡視船「屏東」が現場に駆けつけ、強硬な進路妨害によって退去させた。海巡署は「中華民国台湾は主権独立国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属しない」と改めて強調。中国による相次ぐ挑発行為に対しても海巡署は決してひるむことなく、領海の安全を確保し、漁民の権益が侵害されないよう、引き続きあらゆる必要な措置を講じて断固たる法執行を行う方針だ。
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