日台共同製作に特化した映像ファンド「大日文創(DAILY CAPITAL)」が、東京で開催されたコンテンツマーケット「TIFFCOM」で設立を発表した。大日文創はその後、台湾のニュースメディア『風傳媒(ストームメディア)』の独占書面取材に応じ、第1号ファンドの資金調達状況や今後の投資戦略について明らかにした。
同ファンドは、1億台湾ドル(約5億円)の資金調達を目指しており、すでに目標額の70%に達しているという。出資者の大半は台湾のエンジェル投資家で、順調な資金調達を背景に、今後2年以内に投資を本格化させる方針だ。

日台共同製作ファンドが資金調達70%達成 配信市場の変化に対応した投資戦略
大日文創は、動画配信プラットフォームによるコンテンツ調達の仕組みが、高額な買い切り方式から、地域ごとのライセンス契約やプリセール(事前販売)へと移行しつつある業界動向を踏まえ、新たな投資戦略を進めている。
企画の製作可否を判断する初期段階から販売戦略を組み込み、配信プラットフォームとの継続的な対話を重ねる方針だ。
具体的には、市場での訴求力を持つ出演者や、国際映画祭での受賞歴を持つ主要クリエイティブ陣、国境を越えて展開できるIP(知的財産)を組み合わせた国際共同製作体制を構築する。
これにより、企画準備の段階から複数の地域で視聴者を獲得するための基盤を整え、配信プラットフォームやコンテンツバイヤーのリスクを抑えながら、投資価値の高い案件として提案していく考えだ。
1作品当たりの出資比率は5~10% 主幹投資家と共同投資家の役割を使い分け
今後の投資については、作品ごとのストーリーや製作規模に応じて判断する方針だ。
1作品当たりの出資比率は、総製作費の5~10%程度を目安とし、投資リスクの分散と資金運用の効率化を図る。
大日文創が主導する日台共同製作プロジェクトでは、リードインベスター(主幹投資家)として出資するだけでなく、著作権や配給権の活用にも深く関与する。
一方、その他の有力な企画には共同投資家として参画し、台湾や日本の民間投資家、機関投資家からの資金を呼び込む役割を担う考えだ。
第1弾ドラマ『桜花爛漫』は2028年撮影開始へ 嘉義・阿里山の林業を舞台に日台共同製作
第1弾の正式な投資案件として選ばれたのは、1930年代の台湾・嘉義と阿里山の林業を舞台に、国境を越えた葛藤を描くドラマ『桜花爛漫』だ。
大日文創によると、選定の決め手となったのは、コロナ禍後も混乱と再編が続く現代において、国家や民族の枠組みを超えた普遍的な「家」の価値を描いている点だという。
また、激動する世界の中で、言語や文化の違いを越えて温もりや共生を求める人々の姿を描くことも、同作を評価した重要な理由だと説明した。
製作にあたっては、出演者だけでなく、複数の製作部門で日本の著名なクリエイティブチームと連携する予定だ。 (関連記事: 日台共同製作特化の映像ファンド「大日文創」が設立 約5億円募集を計画、第1弾投資作はドラマ『桜花爛漫』 | 関連記事をもっと読む )
日本国内での撮影も全体の相当部分を占める計画で、2028年のクランクインを予定しているという。












































