米大統領選、開票の長期化に懸念広がる
米大統領選挙まで残り2週間となり、期日前投票は約2500万人に達した。しかし、アリゾナ州マリコパ郡など主要な激戦州で、開票に10~13日を要するとの見通しが示され、投開票システムへの不信感が広がっている。
マリコパ郡当局は「安全で正確な開票のため」と説明し、有権者に理解を求めているが、「なぜもっと簡単にできないのか」との批判が噴出。これを受け、米政治経済アナリストが台湾の迅速な開票方式を取り上げ、SNS上で「見習うべき」と投稿し、注目を集めている。
ガイガー氏:米国は台湾を参考に開票効率の向上を
この状況について、米政治経済アナリストのガイガー・キャピタルはX上で、台湾の選挙プロセスの動画を共有しながら、米国は台湾の投票方式を参考にすべきだと提言した。これにより米国の開票効率が大幅に向上し、各州が選挙当日中に結果を確定できるとしている。
ガイガー氏は、台湾の選挙では有権者が写真付き身分証を提示し、紙の投票用紙を使用すること、その後、投票所内で投票用紙を一枚ずつ開示し、立会人の監視下で手作業での開票が行われ、全過程が透明で郵便投票の問題もなく、約6時間で各投票所の集計が完了すると説明。
さらにガイガー氏は「米国の各州も容易にこれを実現でき、数時間で集計を完了できる。選挙日の深夜までに各州の確実な結果が判明し、セキュリティの懸念も争議もなく、数日や数週間も待つ必要がない」と述べている。
動画は3618万回再生を突破、マスク氏も転載
動画公開後、視聴回数は3618万回を突破し、ネット上で大きな議論を呼び、億万長者のマスク氏も転載しコメントを寄せた。
これに対し、台湾の人口は2300万人で、米国の3億3500万人規模とは比較できないとの指摘も出た。しかし、ガイガー氏は、米国は50州がそれぞれ独自に票の集計を行っており、全国一括での集計ではないため、理論的にはより効率的に完了できるはずだと強調。
また、アリゾナ州の登録有権者は約260万人で台湾の人口の約10分の1にすぎないが、票の集計に1週間以上を要する点について、ある利用者は問題は技術ではなく実行する意思にあるとし、「我々ができない唯一の理由は『やる気がない』からだ」と指摘している。
その他、「これこそ米国が必要とするもの―本人による紙での投票と身分証確認だ」「各州はこの問題を解決しなければならない」との声が上がり、各州に選挙制度の見直しを求め、透明性と効率性の向上を訴える声も出ている。「なぜもっと簡単にできないのか」「台湾に学び、世界に厳格な選挙の実施方法を示す時期なのかもしれない」との意見も寄せられている。
編集:佐野華美 (関連記事: 元共和党幹部が台湾へ助言:米大統領選後、すぐに軍購リストを提出すべき | 関連記事をもっと読む )
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