警察官採用基準の大転換:能力重視へ
台湾の公務員試験を管轄する当局は19日、警察官採用試験における身長制限とタトゥー規制の撤廃を検討していることを明らかにした。この動きは、内政部(日本の総務省に相当)からの提言を受けたもので、現在法改正案についてパブリックコメントを募集中だという。
憲法裁判所判決が転機に:女性の機会拡大へ ok
現行の一般警察官採用試験規則では、身長160cm未満の女性は消防士として応募できない規定がある。しかし、憲法裁判所は今年5月、この規定が男性の約1割しか排除しないのに対し、女性の半数以上を排除していることから、女性の公職試験受験権を不当に制限していると判断。違憲判決を下した。
2025年新制度スタートへ:職務遂行能力を重視
内政部は先日、関係部署の意見を集約し、試験制度改革案を提出。2025年から新制度を実施し、警察官や消防士としての職務遂行能力を重視した総合的な適性評価システムの導入を目指すとしている。
タトゥー規制も緩和の方向:個人の自由と権利を尊重
当局の発表によると、タトゥーに関する規制も緩和の方向で検討されている。これは、タトゥーが個人の表現の自由や身体の権利、さらには受験権にも関わる問題であり、医師の専門的判断の範疇ではないとの認識に基づいている。
各界の意見を広く募集:慎重な検討プロセス
当局は、これらの改正案について現在パブリックコメントを募集中であり、特に憲法裁判所の判決対象外の事項については、広く意見を集めた上で採用機関と協議し、慎重に手続きを進めていく方針だ。
写真:pixabay
編集:高畷祐子
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