特定メディアによる捜査情報の連続報道が物議
民衆党主席の柯文哲氏が京華城事件で勾留中、接見禁止となっている中、『鏡週刊』による捜査内容の度重なるスクープ報道が、捜査情報非公開原則違反として批判を集めている。
80本の関連記事、1日最大8本の異常な報道量
立法院司法法制委員会で23日、「捜査情報の非公開」に関する特別報告が行われ、民進党の沈発恵立法委員は鄭銘謙法務部長への質疑で、8月30日の柯文哲氏の家宅捜索から今月22日までの期間中、「特定メディア1社だけで80本もの記事を掲載し、この事件だけで生計が立つほどだ」と指摘。10月8日には1日で最大8本の記事が掲載されたことを明らかにした。
捜査情報漏洩対策の実効性に疑問
沈発恵委員は、法務部が累計9000件以上の捜査情報非公開違反案件のうち2000件以上を検討したにもかかわらず、処分されたのはわずか1件だけだったと指摘。「なぜこのような特別報告が必要になったのか。それは現在の特定事件における捜査情報非公開の状況に重大な問題と欠陥があるからだ」と厳しく批判した。
与党内部からも過度な政治利用を懸念する声
民進党内部からは、京華城事件が司法調査段階に入っている中で、過度な政治攻撃は中間層や若年層の有権者の反感を買う可能性があるとの懸念が出ている。賴清德総統兼民進党主席も先日の中央常務委員会で「柯文哲事件への言及を控えるように」と指示。事態の更なる悪化を避けたい考えを示した。
捜査当局は調査継続を強調
これらの指摘に対し、鄭銘謙法務部長は「京華城事件に関連する捜査情報非公開案件については、現在も調査を継続中である」と述べるにとどまった。
編集:高畷祐子 (関連記事: 公共TV、柯文哲氏ばかり標的に? 278億円投入も与党の不正スルー「偏向報道」と批判 | 関連記事をもっと読む )
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