柯文哲氏妻、ATMで60回入金 619万元を子供たちに分配、一家に洗浄罪疑惑
柯文哲氏の妻・陳佩琪氏(左)と柯文哲氏の妹・柯美蘭氏(右) (資料写真、顔麟宇撮影)
柯文哲氏家族に洗浄罪の疑い:妻と3人の子供も捜査対象に
台湾の政界に新たな衝撃が走っている。すでに京華城案で身柄を拘束されている台湾民衆党主席の柯文哲氏に続き、今度は妻の陳佩琪氏とその3人の子供にも捜査の手が及びつつある。台湾の週刊誌「鏡週刊」の最新報道によると、検察と廉政署(以下、検察)は陳氏と子供たちが洗浄罪(マネーロンダリング)に関与した疑いがあるとみて、被告として立件する可能性を探っているという。
「手尾錢」説明に疑問符:ATM60回の入金で619万元
週刊誌の報道によれば、陳佩琪氏は以前、ATMで入金した数百万元について「手尾錢(しょうびせん)」だと説明していた。「手尾錢」とは本来、台湾の伝統的な葬儀の習慣に由来する言葉で、「故人が遺した財産」を意味する。しかし、実際には60回にも及ぶ入金があり、その総額は619万元(約2718万円)に上るという。
台湾の文化人類学者は「『手尾錢』は通常、故人が家族に残した少額の現金や貴重品を指します。これほどの大金を『手尾錢』と呼ぶのは極めて異例です」と指摘する。さらに注目すべきは、これらの入金が京華城案に関する「弁当会」や、柯文哲氏が沈慶京氏と面会した後に集中していることだ。陳氏はこの現金を自身と子供たちの口座に入金したとされている。
証言二転三転:4度にわたる供述変更に当局困惑
週刊誌はさらに、陳佩琪氏の供述が捜査の過程で4回も変更されたと報じている。最初は柯文哲氏の原稿料だと説明し、次に選挙資金のための寄付金だと主張。さらに子供たちのお年玉だとも述べた後、最終的には母親の口座からの資金だと説明を変えたという。これらの矛盾した供述が、当局の疑惑を一層深めている。
容積率引き上げと賄賂の疑い:検察当局の見方
検察当局は、この619万元が京華城の容積率引き上げと関連している可能性を疑っているという。具体的には、容積率が392%から560%に引き上げられた際の資金、さらにはその後の840%への二段階の引き上げに関連する賄賂の可能性を視野に入れている。週刊誌は、これらの疑惑が事実であると確認された場合、陳佩琪氏と3人の子供が洗浄罪で被告となる可能性があると報じている。
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