賴清德総統の対ロシア発言に波紋:民衆党議員が「戦争を煽る」と批判

賴清德総統、最近のインタビューで「中国が領土の完全性を重視するなら、清朝時代にロシアに割譲した土地の回収も求めるべき」と発言。(資料写真、蔡親傑撮影)

「戦争を煽る」発言に批判の声

賴清德総統が最近、中国の台湾統一の目的は「領土の完全性」ではないと指摘し、ロシアに占領された領土を取り戻さない理由を問うた発言が、各界で議論を呼んでいる。これに対し、民衆党の林憶君立法委員は4日、「インド太平洋地域の平和と繁栄の維持者である台湾の国家指導者は、戦争を煽るような発言をすべきではない」と厳しく批判した。


対ロシア関係悪化の懸念

林議員は「中国問題だけでも台湾にとって十分な頭痛の種であり、ロシアとの関係をさらに悪化させる必要はない」と指摘。もしロシアが台湾に対して敵対的な行動をとり、西太平洋での解放軍との海空合同演習を強化すれば、韓国と日本が最初の被害者になる可能性があると警告した。


国家指導者の慎重な発言を求める

林議員は、賴総統が国家指導者として対外関係においてより慎重に発言すべきだと主張。「台湾はインド太平洋地域の平和と繁栄の維持者として、国家指導者は戦争を煽るような発言を避けるべきだ」と強調した。


地域の民主国家との連携強化を提言

林議員は最後に、賴総統に対し「台湾と地域の民主国家との連携強化にもっと注力し、台湾のための新たな外交関係と、より安定した国際的生存環境の創出に努めるべきだ」と提言した。編集/高畷祐子

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