東京-横浜、世界最大のハイテク集積地の座を堅持
国連の世界知的所有権機関(WIPO)は27日、2024年の世界ハイテク集積地ランキングを発表した。東京-横浜が首位を維持し、深セン-香港-広州が2位、北京が首都を抜いて3位に浮上した。台北-新竹集積地は25位にランクインした。
中国が2年連続で最多のハイテク集積地を擁する
WIPOによると、Top100のうち中国が26地域を占め、2年連続で最多となった。米国は20地域でこれに次ぐ。三菱電機と華為(ファーウェイ)の牽引により、上位2地域で世界の特許申請件数の約5分の1を占める。
台湾の台北-新竹が25位にランクイン
台湾の主要なハイテク集積地である台北-新竹地域が25位にランクインしたことは、台湾のイノベーション力と技術開発の高さを示している。
中所得国の成長が顕著
上位10位の順位に大きな変動はないものの、それ以下では中所得国の成長が目立つ。中国の合肥市と鄭州市がそれぞれ23%と19%の成長を示し、カイロ(11%)、チェンナイ(8%)、イスタンブール(8%)がこれに続く。
日本の状況
日本からは東京-横浜(1位)、大阪-神戸-京都(7位)、名古屋(15位)の3地域がTop100入りした。
地域別の特徴
ラテンアメリカからはサンパウロ(73位)のみ、アフリカからはカイロ(95位)のみがTop100入りした。ドイツは中国、米国に次ぐ8地域がランクイン。人口比では英国のケンブリッジが最も集中度が高い。
多くのアフリカの集積地は科学活動が牽引
アフリカ大陸のTop5は、カイロ、ヨハネスブルグ、ケープタウン、チュニス、アレクサンドリアとなった。注目すべきは、多くのアフリカの集積地が特許申請よりも科学活動によって牽引されていることだ。これは、アフリカにおけるイノベーションの特徴的な発展パターンを示している。
WIPOのダレン・タン事務局長は「ハイテク集積地は強固な国家イノベーションエコシステムの基盤である」と述べ、先進国だけでなく新興国でもこれらの集積地が成長していることを評価した。
2024年 世界ハイテク集積地ランキング Top15
東京-横浜(日本)
深セン-香港-広州(中国)
北京(中国)
ソウル(韓国)
上海-蘇州(中国)
サンノゼ-サンフランシスコ(アメリカ)
大阪-神戸-京都(日本)
ボストン-ケンブリッジ(アメリカ)
南京(中国)
サンディエゴ(アメリカ)
ニューヨーク市(アメリカ)
パリ(フランス)
武漢(中国)
杭州(中国)
名古屋(日本)
編集/高畷祐子
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