「幻の列車」が台湾横断を変える!予約なしで座席確保、しかも高速で安価
台湾西部から東部の台東へ向かう際、通常は台湾鉄道(台鐵)の切符を事前に予約する必要がありますが、ある「秘密の列車」がその常識を覆しています。この列車は一部の自強号(特急)よりも速く、莒光号(準特急)よりも安価で、しかも台中から台東まで運行し、予約なしでいつでも乗車できるのです。
鉄道ファンお墨付きの3つの魅力
フェイスブックのグループ「鉄道文化の旅」で、ある鉄道ファンがこの「3005号」列車を推奨し、3つの大きな利点を挙げています。
停車駅が少ない
料金が安い
座席が確保できる
台東への旅行を考えている人には、この列車がおすすめだと言います。
高齢者に人気の温泉ルート、ただし満席の可能性も
この列車の便利さを認める声が多い一方で、いくつかの欠点も指摘されています。「普段は高雄からの高齢者団体客で混み合い、金崙での温泉入浴が人気」「嘉義や新営を過ぎると座席が埋まる可能性がある」「座席の快適性に欠ける」「切符は確保できるが、座席は保証されない」などの声があがっています。
自強号より速く、莒光号より安い驚きの料金設定
風傳媒の記者が実際に台湾鉄道の時刻表を確認したところ、3005号の区間快車は左営から台東まで2時間41分で到着し、一部の自強号よりも速いことが分かりました。さらに、料金は245台湾ドルで、自強号の381台湾ドルと比べて136台湾ドル安いのです。
史上最も美しい区間車「EMU900」の魅力
中央通信社の報道によると、この区間快車は2021年に台湾鉄道が新たに導入したEMU900型電車で、EMU3000型新型都市間列車の運行開始に合わせて導入されました。
1編成は10両で構成され、総座席数は436席。「一部の自強号より速い」「莒光号より安い」「いつでも切符が買える」という特徴に加え、以下のような魅力的な特徴があります:
「スマイルヘッドライト」を初めて導入
「明るい緑色のウエストライン」
「妊婦専用座席」
「最新の縦型自転車ラック(人と自転車が一緒に乗車可能)」
「室内LEDライトが環境に応じて自動調整」
これらの革新的なサービス設備を備えた新型車両は、メディアから「史上最も美しい区間車」と称賛されています。
自転車愛好家にも人気の「人車同行」サービス
高雄在住の荘さんは、自転車を持ってこの列車で頻繁に台東へ向かいます。「この列車は非常に美しい。以前は普悠瑪(プユマ号)や自強号を利用していたが、区間快車の方が便利だと気づいた。いつでも切符が取れるし、特に自転車好きの私にとっては、自転車と一緒に乗車できるのがとても便利だ」と語っています。
車掌の蕭燕森さんによると、この3005号列車は昨年末から西部幹線から南回線まで運行を開始し、予想以上に多くの乗客が利用しているそうです。常連客も多く、知る人ぞ知る「穴場の列車」となっているようです。
台湾を訪れる際は、この「秘密の特急」で島を横断する新しい旅の楽しみ方を体験してみてはいかがでしょうか。編集:高畷祐子 (関連記事: 台湾外交の最後の砦が揺らぐ:アフリカ唯一の外交関係国スワジランドに忍び寄る中国マネー | 関連記事をもっと読む )
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