台湾基隆市の幹部職員、謎の転落死 ー 不動産開発をめぐる圧力が背景か

基隆市の王姓地政処長、11日深夜に七堵地区の民家から転落死 遺体は塀の外側の線路脇で発見される (イメージ写真、撮影:洪煜勛)


基隆市幹部、深夜の転落事故で死亡 ー 鉄道線路脇で遺体発見

台湾北部の基隆市で、王姓の地政処長(55)が11日深夜、七堵地区の民家から転落し死亡する事故が発生した。鉄道警察局七堵派出所によると、遺体は12日未明、民家の1階塀の外側にある鉄道線路脇で発見された。発見時にはすでに死亡が明らかだったため、病院への搬送は行われなかった。警察は検察に死因の究明を要請している。

事故直前に言い争いの声 ー 地元住民が証言

地元住民の証言によると、事故発生前に言い争いの声が聞こえたという。しかし、遺体が発見されたのは12日午前6時過ぎで、事故発生から発見までにかなりの時間が経過していた。

政治家一家の悲劇 ー 父は元議員、義姉は現副議長

亡くなった王氏の父親は元市議会議員、義姉は現職の副議長という政治家一家だった。家族は連絡が取れなくなったことから警察に捜索を依頼していたが、最悪の結果となった。謝国樑市長も霊堂を訪れ、弔問を行った。

不動産開発をめぐる圧力か ー 東岸広場問題との関連性が取り沙汰される

最近、基隆市では東岸広場の所有権をめぐる争議が注目を集めていた。王氏はこの問題に関与し、NETの異議申し立てを市とともに却下。NETと大日開発の争いは所有権登記に影響を与えるべきではないとの判断を下していた。

この案件が王氏にプレッシャーを与えていた可能性があるが、現時点では確認されていない。警察は詳細な調査を進めている。

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