台湾平鎮高校出身の18歳左腕投手、黄錦豪が読売巨人軍と育成契約を結び、日本プロ野球への第一歩を踏み出した。最速146キロの速球と変化球を武器に、巨人の次世代エースとして期待を集める黄。言葉の壁や厳しいトレーニングに直面しながらも、「健康第一」を掲げ、一軍昇格を目指す若き才能の挑戦が始まった。
巨人の育成方針に惹かれて:黄錦豪が語る入団の決め手
平鎮高校を卒業したばかりの18歳左腕投手、黄錦豪が読売巨人軍と育成選手契約を結んだ。米国や日本の複数球団が獲得に動く中、なぜ巨人を選んだのか。黄は「巨人の方が良いと感じた」と語り、球団の育成計画に共感したことを明かした。
「一軍に上がれなければ帰ってくるな」
黄錦豪は平鎮高校初の日本プロ野球挑戦者となる。恩師からは「一軍に上がれなければ帰ってくるな」と激励の言葉をもらったという。プレッシャーを感じるどころか、「励ましだと思う」と前向きに受け止めている。
巨人の重量級トレーニング:下半身強化に励む黄錦豪
巨人のトレーニング方法について、黄は「高校時代と比べて量はそれほど変わらないが、内容が違う」と語る。特に下半身強化に重点を置いていると明かし、「もっと練習したい」という意欲を見せた。
宮崎フェニックスリーグ参戦決定:実戦デビューへの期待高まる
10月7日から28日まで開催される秋季教育リーグ「宮崎フェニックスリーグ」への参加が決定した黄錦豪。「先発を中心に、中継ぎも試してみたい」と意気込む。現在は約20球程度の投球練習を行っているという。
言葉の壁に立ち向かう:五十音からの日本語学習
チーム内でのコミュニケーションについて、黄は「言葉が一番の課題」と笑いながら語った。現在は五十音から日本語を学び始めているという。通訳のサポートを受けながら、チームメイトとの交流を深めている。
二軍練習場に現れた台湾ファン:意外な出来事に驚く黄錦豪
東京・多摩市にある巨人二軍練習場に、台湾からのファンが訪れるサプライズがあった。黄は「どうやって来たのか分からない」と驚きながらも、サインや写真撮影に応じたという。
休日返上で自主トレ:高い向上心を見せる黄錦豪
黄錦豪は巨人の公式休日である月曜日も、チームメイトからの遊びの誘いを断って練習に励んでいる。「今はもっと重要なことがある」と語る黄は、筋持久力の向上に特に力を入れているという。「チームメイトは長距離を走った後でも疲れた様子がないのに、自分は途中で息が上がってしまう」と自身の課題を率直に認め、「体力面でまだまだ差があると感じる。これからしっかりと体力をつけたい」と意欲を見せた。 (関連記事: 五輪の舞台で揺れる台湾選手のアイデンティティ - 「中華台北」の苦悩をNYTが報道 | 関連記事をもっと読む )
「健康第一」の姿勢で臨む プロ生活
今後のプロ野球人生について、黄錦豪は「まず何より健康でいられることが大切」と強調した。球団からは二軍、三軍での試合出場の可能性が示唆されており、「球団の判断を尊重し、どのカテゴリーでプレーすることになっても全力を尽くしたい」と前向きな姿勢を見せた。