トップ ニュース 高市早苗首相「台湾有事論」は本当に独断だったのか? 参議院議員が幕僚の手書き原稿を公開、日中関係悪化の責任を追及
高市早苗首相「台湾有事論」は本当に独断だったのか? 参議院議員が幕僚の手書き原稿を公開、日中関係悪化の責任を追及 2025年10月26日、高市早苗首相が第28回ASEAN首脳会議に出席。(AP通信)
高市早苗首相が就任後に行った、ある議員の質問への答弁は、日本の安全保障体制における特殊な設計を露呈させるとともに、「台湾有事」をめぐって日中両国間に外交危機を引き起こすきっかけとなった。 高市内閣の対応に対し、野党・立憲民主党の辻元清美参議院議員は12日、自身のSNSを通じて高市氏を強く批判。当時の発言は高市氏自身の「独断による台本逸脱」であり、内閣官房が事前に用意した答弁文書とは無関係の個人的見解であると指摘した。
辻元清美氏は自身のSNSと『毎日新聞 』上で答弁書を公開し、内閣官房が先に彼女に対し、当時事前に作成されていた答弁関連の文書を開示したと述べた。質問を行った岡田克也議員が事前に質問内容を提出していたため、内閣官房が作成した文書は、当初から従来の政府見解に沿って対応するよう想定されていた。
文書から判明した2つの重要なポイント: 1.高市首相が台湾有事に関して行った、「もし軍艦を例に挙げれば…いかなる場合でも存立危機事態を構成する可能性がある」という答弁は、官僚によって作成・提供されたものではない。
2.官僚が作成した答弁資料には、実際には「(首相は)『台湾有事』のような仮定の質問については答弁を差し控える」と明確に記されており、過度に具体的な内容の回答を避けるよう求められていた。
参議員が公開した、高市早苗首相が岡田議員に対して行った回答の手稿。(画像/辻元清美のSNSより転載)
高市首相は最初のいくつかの質疑応答では、幕僚が用意した助言に従い、政府の既定の見解に沿った回答を行っていた。しかし、7番目の質問に対しては、幕僚の「回答を控える」という提案に従わず、かえって世間を驚かせるような答えを出した。
辻元清美氏は、高市首相が衆議院予算委員会で、「台湾有事」が「存立危機事態」を構成する可能性があるとして行った、歴代内閣の既存の見解と立場から逸脱したこの発言が、結果的に日本と中国の間の軍事的緊張を高め、経済的な損失をもたらす事態を引き起こしたと見なしている。そのため、首相は重大な責任を負うべきだと主張している。
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