米経済誌『フォーブス(Forbes)』は11日、2025年版「世界で最も影響力のある100人の女性(The World’s 100 Most Powerful Women)」を発表し、初めてランク入りした高市早苗首相が第3位に選ばれた。『フォーブス』は高市氏らを「動揺の時代における不屈の精神を象徴する存在」と評価した。
『NHK』や『共同通信』によれば、『フォーブス』が高市氏を3位とした理由は、「GDP4兆ドル規模の国家を率いる日本初の女性首相」である点に加え、AI技術革新や半導体など重要産業のサプライチェーン構築が進む中で、「その指導力が東アジアの勢力図だけでなく、世界の製造業の安定性を左右し得る」と判断したためとしている。
なお、今年の1位と2位は前年と同じく、欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長、欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁が続いた。第4位はイタリアのジョルジャ・メローニ首相、第5位はメキシコのクラウディア・シェインバウム大統領となった。
TBSによると、高市氏が世界で3番目に影響力のある女性に選ばれたことについて、木原稔官房長官は11日の記者会見で、「高市首相は政策に精通し、国際情勢が目まぐるしく変化する中で常に情報を収集し、分析し、学び続けている。その姿勢が非常に力強い」と評価した。
また、木原氏は、日本維新の会との連立協議の際、高市氏が維新側が準備した膨大な資料を丹念に読み込んでいたことを紹介し、維新の藤田文武共同代表が「深く感銘を受けた」と述べていたことにも触れた。
『フォーブス』が発表した第22回「世界で最も影響力のある100人の女性」は、2025年の世界を形づくる最も強力な女性リーダー、イノベーター、変革者に焦点を当てている。リストには25の国・地域の女性が選出され、北米が最多の50人となった。
2025年版のランキングは、資金、メディア、影響力、影響の範囲という4つの権力基盤に加え、ビジネス、テクノロジー、金融、メディア・エンターテインメント、政治・政策、慈善の6分野の総合評価によって決定された。上位100人が率いる組織の総売上は4.9兆ドル超に達し、影響を及ぼす国々のGDPは世界の半分以上を占めるという。
リストの約半数(44%)はCEO職の女性で、過去5年で最も高い割合となった。また10人が創業者であり、大規模組織を築き、拡大し、率いる女性が増えていることを示している。今年は現職の国家指導者8人を含む16人の政治リーダーが選ばれた。
高市早苗首相(3位)のほか、下着ブランド「SKIMS」共同創業者のキム・カーダシアン氏(71位)、バイトダンス(ByteDance)CFOの高准氏(47位)などが初ランクインした。また、35歳のポップスター、テイラー・スウィフト氏(21位)がリスト最年少となった。
台湾出身でAMDの会長兼CEOを務めるリサ・スー氏は10位に選ばれた。
『フォーブスウーマン(ForbesWomen)』編集長のマギー・マグラス氏は「現代のパワーは、特定の肩書きや分野に限定されない。今年のリストはその事実を疑う余地なく示している。リサ・スー氏のようなテクノロジーの先駆者は未来を形づくり、日本からメキシコまでの政治リーダーは世界秩序を再構築している。2025年の世界では、影響力は国境や分野やプラットフォームを越えて展開され、女性たちはあらゆる領域で先頭に立っている」と述べた。
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編集:梅木奈実

















































