台湾では、2026年の地方選挙が近づく中、各政党が積極的に準備を進めている。特に野党側では、勝利の確率を高めるために、国民党と民衆党が協力する可能性がある。新北市や新竹市、嘉義市、宜蘭県、澎湖県の5つの地域で藍白(国民党と民衆党の連携)連携が検討されており、その中でも最も注目されているのは、全台湾で最大の選挙区である新北市だ。最近、国民党の新北市長候補として最も名前が挙がっている李四川氏が、選挙活動を始めた。
李氏は最近、メディアのインタビューで、過去の「台北市政優先」という立場を変え、「もし私が選ばれるなら、その時にやるべきことをやる」「党内で初選が必要なら、当然参加する。初選後、もし藍白連携があれば、民衆党との初選にも参加する」と述べた。李氏のこの発言は、党内での「黄袍加身(指名を受けることに対する批判)」を避けるためだと考えられており、また、彼が党秘書長を務めた経験から、選挙調整の難しさを理解しているため、党に余計な負担をかけたくないという思いがある。

「黄袍加身」を避けるため辞職へ 李四川氏、初選に向けて準備開始
李四川氏がいつ正式に選挙活動を開始するかについて、台北市長の蔣萬安氏は「私の市長としての気持ちも考慮してほしい」と述べ、すでに暗黙の了解があるとされている。しかし、現時点では議会が開会中のため、正式な表明は避けている。
李氏は、自らの選挙活動開始時期について、「国民党の提名制度や藍白連携がまだ決まっていないので、2026年の春節後になるかもしれない」と話している。しかし、選挙のタイムスケジュールに基づくと、12月には無競争の再選候補者が最初に指名され、次に競争のない難しい選挙区が指名される予定だ。新北市のような競争の激しい地域の指名は1月に行われる見込みで、その頃には台北市議会も休会となるため、党が年内に指名を発表すれば、李氏は台北市副市長を辞職し、年明けから選挙活動を始めることになる可能性が高い。別のシナリオとして、旧暦新年後に藍白連携が決まった段階で、李氏が辞職を発表する可能性もある。

新北市長選、藍白連携は実現するか? 国民党内競争は激化
李四川氏が新北市長選に出馬する意向を示したことで、国民党内の競争相手である新北市副市長の劉和然氏の動向も注目される。劉氏はすでに定装写真を撮影し、積極的に活動を強化している。彼は頻繁にFacebookで民進党の候補者である蘇巧慧氏に質問しており、出馬の意向があることが分かっている。最終的には、調整式の初選で候補者を決定する方向になると思われるが、すでに新北市の関係者からは「李四川氏が出馬すると、劉和然氏のチャンスは少なくなる」との指摘が出ている。
劉氏は、過去に新北市長の候補者に対して「新北市政に深い理解が必要だ」と述べていたが、実際にその対象として言及していたのは民衆党の黄国昌氏である。李氏は新北市での経験が豊富であり、地域への理解も深い。黄氏は一度も新北市での職務経験がないため、李氏とは熟知度が大きく異なる。そのため、党内初選は和やかな競争になると見込まれている。

















































