青森で震度6強、M7.5地震 台湾人観光客がホテルでテレビを必死に守る行動に「自分より他人を心配する姿に涙」SNSで感動広がる

2025-12-09 15:21
8日午後11時15分ごろ、青森県沖でM7.5の強い地震が発生し、現時点で23人が負傷、約800戸で停電が確認されている。(AP通信)
8日午後11時15分ごろ、青森県沖でM7.5の強い地震が発生し、現時点で23人が負傷、約800戸で停電が確認されている。(AP通信)

青森県沖で8日深夜、マグニチュード7.6の強い地震が発生した。現地に滞在していた台湾人観光客が撮影した「テレビを守る」映像が日本のSNS上で拡散され、思わぬ反響を呼んでいる。動画は台湾でも話題となり、「目が覚めたら台湾人が日本で有名になっていた」という声が上がるなど、両国のネットユーザーの間で共感と笑いが広がっている。

台湾最大のネット掲示板「PTT」では、「なぜ起きたら台湾人が日本で話題になっているのか」と題する投稿が注目を集めた。投稿者は、台湾人観光客が地震の最中にテレビを守るという冷静な行動を取り、それが日本人の好感を呼び、SNS上で大量にシェアされていると紹介した。

しかし、議論は次第に思わぬ方向へと展開する。ユーザーたちからは「弁償が怖いから」「壊したら賠償が大変」「壊れたら自分の責任にされそう」「面倒ごとを避けるために必死で守っただけ」「台湾人は地震に慣れているからな」といった、半ば冗談交じりの本音が次々と書き込まれ、笑いを誘った。

拡散された映像には、激しい揺れの中でも2人が倒れそうなテレビを必死に支え、その後、余震で再び倒れないよう床に寝かせる様子が映っている。この「テレビを守る」一連の行動は、X(旧Twitter)を中心に急速に広まり、日本のSNS上でも大きな話題となった。

日本のネットユーザーの反応は好意的なものが目立つ。「青森地震のときの台湾人観光客、本当にすごい」「ホテルの液晶テレビを必死に守って、揺れが収まるとすぐに床に寝かせる対応がとても気遣いに満ちている」「優しさが伝わってくる」といった称賛の声が相次いだ。一方で、「気持ちはありがたいけど、地震が収まったらまず逃げてほしい」と安全を案じる声も見られた。

また、映像に映る観光客の話し方にも注目が集まっている。「明らかに怖がっているのに、声のトーンがとても穏やかでやさしい」「人柄の良さがにじみ出ている」といった意見が寄せられたほか、「困難な状況ほど人の本性が表れる。強さと優しさを併せ持つ台湾人の姿に思わず涙が出た」と感動をつづるコメントも見られた。

台湾側からもさまざまな声が上がっている。「テレビが倒れたらその夜が台無し」「壊れやすい物から守るのは体に染みついた反応」「台湾人は小さい頃から地震が起きたら仏壇や花瓶を守るように教えられてきた」「建物は比較的無事でも、テレビや家具は簡単に壊れるからまずそこを見る」といったコメントが寄せられ、台湾人ならではの地震経験が垣間見えた。

一方で、「怖くてたまらない状況で、まずテレビを気にする自分たちに笑ってしまった」「結局は弁償が一番怖いのかもしれない」と自嘲気味に語る声もあり、日本での反響と重なって、日台双方の間に不思議な一体感を生んでいる。

青森沖地震という緊迫した状況の中で生まれた、台湾人観光客の思わぬ行動と、それをめぐる笑いと感動。一本の動画が、国境を越えて人々の心をつなぐ出来事となっている。

編集:梅木奈実

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