「中国、南京追悼日に演習の恐れ」台湾国防部が警告　遼寧艦が宮古海峡通過、空母3隻の動向を分析

台湾の国家安全関係者が「中国が12月13日の南京大虐殺犠牲者国家追悼日に合わせて『聯合利剣C』軍事演習を実施する可能性がある」と述べたとの報道を受け、中国軍の最近の動きについて台湾国防部は10日、現時点で把握している状況を説明した。

国防部によれば、中国海軍の空母「遼寧」を中心とする艦隊は12月6日、宮古海峡を通過して西太平洋に入り、航行訓練を実施した。また、空母「山東」および「福建」に関しては、出港の兆候は確認されていないという。

中国が13日前後に軍事演習を行う可能性について、国防部情報参謀処の羅正宇・管制長は、遼寧艦隊の動きについて「6日に宮古海峡を通過し、西太平洋で航訓任務を実施した。期間中、艦載機の発着艦活動も確認しており、中国軍と日本側の軍事的なやり取りも含め、関連動向を継続して注視している」と述べた。

さらに羅正宇氏は、「中国が台湾を対象に『聯合利剣C』演習を行うかどうかについては、国防部が統合作戦情報・監視・偵察（ISR）体制を用いて共軍のあらゆる動きを密接に把握している。軍事動向だけでなく、政治・経済・社会情勢も総合的に観察し、警戒すべき兆候を分析した上で、敵側の可能な行動を慎重に評価し、適切な対応を取る」と強調した。

また羅氏は、山東艦と福建艦について「現時点で出港の動きは確認されていない」と再度言及。さらに、「中国軍が東シナ海、台湾海峡、南シナ海、西太平洋で展開する演習や活動、規模についても国防部は把握している。情勢の変化を踏まえて敵側の行動を評価し、必要な対応を行う。山東艦については、きょうは出港していないことを確認している」と述べた。

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編集：小田菜々香