台湾・台北市長選、国民党候補の得票率64%から42%へ 「国民党・民進党」の地盤は変わったか、民衆党支持層の行方は

2022年の台北市長選で黄珊珊氏に投じられた票が、今回の選挙でどこに向かうのかが注目されている。(資料写真、撮影:陳品佑)
2022年の台北市長選で黄珊珊氏に投じられた票が、今回の選挙でどこに向かうのかが注目されている。(資料写真、撮影:陳品佑)

2002年の台北市長選で馬英九氏が64%の票を得てから、2024年に台北市、新北市、基隆市で国民党(青)・民進党(緑)・民衆党(白)が三分する構図になるまで、台湾の有権者には固定的な「基本票」、つまり各党の安定した支持層が存在するのだろうか。2025年の大規模リコール(大罷免)を通じて強まった国民党と民衆党の協力関係は、2026年の統一地方選挙にどう影響するのか。

11月28日投開票の統一地方選挙まで3週間を切る中、国民党が市政を担ってきた台北市、新北市、基隆市では、民進党候補が国民党候補を上回る世論調査も相次いでいる。

ただ、調査によって結果には大きな差がある。台北市では10月中旬の一部調査で、民進党の沈伯洋氏が現職の蒋万安市長を大きく上回った一方、10月31日に実施されたTVBSの調査では、投票意向のある有権者のうち蒋氏46%、沈氏42%と、蒋氏が4ポイント上回った。

新北市では、11月1~2日に実施された鏡新聞の調査で民進党の蘇巧慧氏47.7%、国民党の李四川氏32.8%となり、蘇氏が14.9ポイント上回った。

基隆市では、10月30日~11月1日の調査で国民党の謝国樑氏36.1%、民進党の童子瑋氏35.6%となり、差は0.5ポイントにとどまった。調査の誤差を考えれば、両者はほぼ拮抗している。

特に台北市では、沈氏の支持拡大を「洋流」と呼ぶ表現も使われるようになった。ただ、こうした世論調査の変動だけで、長年「青が緑より強い」とされてきた台北市の政治地図が短期間で塗り替わったと判断できるのだろうか。

この問いに答えるには、台湾の民主化以降の選挙の歴史に立ち返る必要がある。

1996年の初の総統直接選挙から、2002年以降の地方首長選挙に至るまで、台湾では地域ごとに異なる政党支持の構造が形成されてきた。政治学の研究でも、有権者の政党帰属意識には一定の持続性があり、一度の選挙集会や一つの政治的出来事だけで根本から変化するわけではないと考えられている。

一方、過去の得票結果は別の事実も示している。同じ政党が同じ都市で戦っても、候補者や選挙の種類が異なれば、得票率は大きく変わり得る。

馬英九氏の64%から蒋万安氏の42%へ 台北の国民党支持は縮小したのか

2002年の台北市長選では、再選を目指した馬英九氏が64.11%を獲得し、民進党の李応元氏は35.89%だった。両者の差は28.22ポイントに達した。

これは国民党にとって台北市長選の一つのピークであり、李氏の35%台という得票は、台北市における民進党の基礎的な得票水準の目安ともみなされてきた。

4年後の2006年には国民党の郝龍斌氏が出馬し、得票率は53.81%に低下した。民進党の謝長廷氏は40.89%だった。2010年に再選を目指した郝氏は55.64%、民進党の蘇貞昌氏は43.81%を得た。 (関連記事: 【2026台湾統一地方選】ハーバード大モデルを応用し6直轄市長選を3万回試算 「国民党4・民進党2」維持か、最大の変数は新北 | 関連記事をもっと読む )

この3回の選挙では、国民党の市長候補はいずれも得票率5割を超えており、台北市は長らく国民党が優位な地域とみなされてきた。

最新ニュース
GMO熊谷代表、謝罪会見で部下を公然と注意 「命の砂時計」発言にも波紋
ポーランドでなぜ「クーデター」騒動? 大統領も急きょ帰国、憲法法廷めぐる10年の対立を読み解く
【現地取材】浮世絵を「味わう」東京駅前のバー「BAR36」 北斎の大型アートと茶・酒・和菓子のペアリング
台湾人口、1年で10万人超減 5人に1人が65歳以上、少子高齢化を図解
都心で楽しむ幻想的な雪景色 麻布台ヒルズのチームラボボーダレスに冬限定アート登場
BTS高雄公演で日本からの宿泊検索14.3倍 BIGBANG台北公演も旅行需要押し上げ
【単独インタビュー】SERRA「あなたの心を灯すまで」 新作『X:CEED』に込めた思いと黒いヴェールの理由
横浜園芸博の公式ストアがJR横浜駅構内に11月20日オープン 公式グッズや大会情報を発信
台湾の世界的写真家・沈昭良の大規模個展が東京で開催へ 移動式ステージ車など160点以上を展示
関西最大級のバックオフィス展「総務・人事・経理 Week 大阪」11月18日開幕
ディズニーストアがクリスマス仕様に ミッキー&フレンズと『アナ雪』の新コレクション登場
中日×巨人OB戦記念グッズのPOP UPストア、名古屋市内2会場で12日から順次開催へ
船場が虎ノ門ヒルズでエシカルデザイン発信イベント開催へ 異業種共創で持続可能な空間と社会実装を模索
墜落までわずか77秒 米フロリダでビジネスジェット墜落、9人死亡 機体は空中で分解か
東ハト、秋冬の期間限定スナック3品を11月9日より順次発売 「ツイスター」新味やビーノ35周年記念商品が登場
【単独インタビュー】青森発「SWALLOW」結成10周年 「青春」から「ありのまま」へ、初の台湾ワンマンは発売2時間で完売
「ゾンビたばこ」成分約2.7キロを関空に密輸 台湾籍の女を逮捕・起訴、茅台酒とみられる瓶に隠す
Canvaに異変、成長10年ぶり鈍化 1271人対象の大規模再編、生成AI競争が激化
メディアテック、元インテル幹部を招へい TSMC連携強化、AI・データセンター向け先端技術を統括
フォートナイト×『ONE PIECE』都内でリアル宝探し 原宿に巨大宝箱出現へ、特賞に高級SUVも
SpaceXがテスラ買収ならマスク氏の議決権56%も 「火星100万人」より支配権が核心か
第27回東京フィルメックス11月20日開幕へ 原田マハ初監督作『無用の人』がオープニング作品に
台湾・桃園空港へ深夜・早朝にどう行く? MRT終電後も使えるアクセス方法4選
【図解】世界「ミザリー指数」ランキング ベネズエラが最高、台湾は2年連続で最低
【2026年】台南グルメおすすめ15選!牛肉湯・担仔麺・小吃・スイーツの人気店を紹介
「俺のフレンチ」を業態転換 洋の技法取り入れた現代的和食『俺の割烹 渋谷』がオープン
台湾の半導体・サイバー人材、中国渡航で相次ぎ留め置き 陸委会「自由制限の事例も」
香港民主派・黄之鋒氏に禁錮10年 「外国勢力との結託」で国安法違反、2027年釈放予定から一転
10人の「田中宏和」が台湾の「田中」を走る ギネス記録の同姓同名グループがマラソン出場
米男子ゴルフ「ベイカレント・クラシック」の公式グッズが発売開始 アパレルや雑貨など80種以上を展開
虎ノ門ヒルズで体験型イベント「PLAY PARK」開催へ AR恐竜や未来都市体験、秋の味覚マーケットなど多彩に展開
IRIS MONDOが台北で単独公演開催へ 2nd EP「LIFELINE」携えアジアツアー台湾公演を12月30日に実施
USJ「ユニバーサル・クールジャパン 2027」開業25周年記念イベント、『薬屋のひとりごと』『セーラームーン』が再登場
中国、民進党に「台湾独立綱領」破棄を要求 台湾側「中国の一省扱いは受け入れられない」
【北京観察】中国人民銀、約5年ぶり外貨預金準備率引き上げ なぜ今「人民元高」を警戒するのか
グーグル、ワイオミング州に初のデータセンター 中間選挙で反対相次ぐ中、170億ドル投資
猫背のネイビーセゾンが4thミニアルバム『MEDiCiNEON』を12月2日に発売へ 11月28日の恵比寿単独公演で先行販売
パラグアイ大統領、銀行危機で辞任 台湾の南米唯一の国交国、外交部「関係に影響ない」
APEC閣僚会議、中国がオンライン開催 台湾は次官級2人出席、「格下げ」報道に政府が説明
東急不動産グループとシーベジタブル、千葉・勝浦で「SEA VEGETABLE CYCLE」始動 11月に海藻食体験イベント開催へ
Topps Baseball 75周年記念の日本限定版発売へ 桜・鯉パラレルやWBC名場面も収録
エキュート9施設で「ecute Christmas 2026」開催へ 約185種類の限定ケーキが集結
中国、金輸入1000トン超 個人需要と「脱ドル」買いが金相場を下支え
アジア映像人材育成事業「タレンツ・トーキョー2026」参加者・講師陣が決定 支援企画や修了生特別上映会も同時発表
米マイクロン、台湾・桃園の最大45億ドル新工場計画を停止か 労使紛争が影響と報道