森美術館名誉理事長・森佳子氏、英国チャールズ3世国王より名誉大英勲章OBEを受章 日英文化交流への長年の功績を評価

森美術館名誉理事長の森佳子氏が、英国チャールズ3世国王より名誉大英勲章OBEを受章。長年にわたる日英間の文化・芸術交流への貢献が高く評価された。(写真/田山達之撮影)
森美術館名誉理事長の森佳子氏が、英国チャールズ3世国王より名誉大英勲章OBEを受章。長年にわたる日英間の文化・芸術交流への貢献が高く評価された。(写真/田山達之撮影)
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森美術館名誉理事長であり、森ビル株式会社取締役を務める森佳子氏が、英国チャールズ3世国王より名誉大英勲章OBE(Honorary Officer of the Most Excellent Order of the British Empire)を授与された。勲章伝達式は11月6日、東京都港区の駐日英国大使館・大使公邸にて執り行われ、ジュリア・ロングボトム駐日英国大使から森氏に勲章が授与された。

英国との文化・教育交流への長年の功績を称えて

大英勲章は、1917年に英国のジョージ5世国王によって創設された勲章で、芸術、文化、科学、福祉などの分野で顕著な功績を収めた人物に授与される。今回の森氏の受章は、特に日英両国間における文化・教育交流への長年の貢献が高く評価された結果である。

駐日英国大使館は声明で、「森氏は森美術館の前理事長および森ビル取締役として、都市開発の中核に文化と芸術を据え、英国と日本の文化交流を推進してきた。森美術館を通じて英国の多様な芸術家を支援し、その創造性と豊かさを日本社会に広めた功績は非常に大きい」と述べた。さらに、森氏がロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの理事を務めるほか、東京麻布台ヒルズに新設されたブリティッシュ・スクール・イン・東京キャンパスの開校にも尽力するなど、教育と文化の融合にも大きく貢献した点が評価された。

森佳子氏「文化芸術は人々をつなぐ希望」

森氏は受章にあたり、「このような栄誉ある勲章をいただき身に余る光栄。文化芸術には国境がなく、世界が分断の危機にある今こそ、人々をつなぐ希望になると信じている。今後も英国と日本、そして世界の文化芸術を結ぶ架け橋として活動を続けたい」とコメントした。

森美術館と英国との深い関係

森美術館は2003年に開館し、初代館長には英国出身のデヴィッド・エリオット氏を迎えた。以来、英国との文化的つながりを深め続けており、これまでに「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」(2008年)や「フォスター+パートナーズ展」(2016年)など、英国にゆかりのある展覧会を多数開催している。さらに、2026年4月には英国現代アーティスト、ロン・ミュエクの大規模個展の開催も予定されており、引き続き国際的な文化交流の拠点として注目を集めている。

なお、森美術館の創設者であり、森ビル代表取締役会長を務めた故・森稔氏も、日英文化交流の功績が認められ、2009年にエリザベス2世女王から名誉大英勲章KBEを授与されている。
森美術館は今後も「現代性」と「国際性」を重視し、世界に開かれた美術館として多様な芸術活動を紹介し続けていく方針を掲げている。

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