中東情勢が再び緊迫化し、米国とイスラエルがイランに対し行った空爆により、イランの最高指導者と軍高官が死亡したことを受け、イラン側は報復攻撃に踏み切った。これにより、周辺の親米国も無人機やミサイルの脅威にさらされている。こうした中、韓国が開発した中距離地対空迎撃ミサイルシステム「天弓2」がアラブ首長国連邦(UAE)においてその実力を発揮し、同国に対する脅威を食い止めることに成功したことが明らかになった。
3層の防空網が稼働 迎撃率は90%以上
韓国のテレビ局、SBSの報道によると、韓国が独自開発した防空システム「天弓2」は2025年にUAEで正式に配備され、先週、初めて実戦に投入され、ミサイルの迎撃に成功した。
국산 '천궁-Ⅱ' 첫 실전 투입…"이란 미사일 90% 이상 요격"#SBS뉴스https://t.co/t5S3wAXdaS
— SBS 뉴스 (@SBS8news)March 3, 2026
先週発生した戦闘で、イランはUAE国内の重要インフラに向けて約130発の弾道ミサイルを無差別に発射し、さらに580機の無人機を送り込んだ。これら脅威に対し、UAE軍は3層構造の防空体制を緊急発動。米国製の「パトリオット(MIM-104)」、イスラエル製の「アロー3」、そして韓国製の「天弓2」から成る統合的な防空システムで迎撃した。
UAE高官が海外メディアに明らかにしたところによると、今回の迎撃率は90%以上に達し、「天弓2」の総合的な性能は、実績ある他のシステム2種と互角だったとされる。
「天弓2は第一波の飽和攻撃に際し、複数の高速弾道ミサイルを捕捉・撃墜することに成功し、極めて高い追跡能力と精密さを示した」

ロシア技術を昇華させた「K-防空」の真価
「天弓2」は発射台4基、多機能レーダー、交戦統制所で構成される。迎撃高度は15キロメートルを超え、敵航空機および中・短距離弾道ミサイルへの対抗を主眼に設計されている。製造はハンファ・エアロスペースとLIGネクスワンが担当した。同システムの開発過程でロシアの専門家から技術支援を受けており、ロシア規格の9M96ミサイルやS-300防空システムをモデルにテストが行われた点も注目される。
天弓システムは現在、量産・配備済みの「2型」に加え、最新の「3型」も開発、試験段階にある。同システムは韓国軍のほか、UAE、サウジアラビア、イラクなどが導入している。UAEは、2022年に総額35億米ドルでの購入契約を締結。韓国からの技術移転を受け、現地でのミサイル生産体制も確保している。
SBSは韓国製システムの性能の高さだけでなく、「天弓2」の運用コストが米国製パトリオットと比較して低く、「競争力」において高い優位性を持つと強調した。

実戦で得られたデータは、国際市場で武器を販売する際に最も強力な後ろ盾となる。「天弓2」がUAEにおける「実戦デビュー」で実績を残したことで韓国は、既に購入意向を示しているサウジアラビアやイラクに加え、さらなる市場開拓を見込む。
供給大国への道、次世代「L-SAM」への期待
また今回の迎撃成功は、韓国が現在開発中の長距離地対空ミサイル迎撃システム「L-SAM」に対する技術的な懸念を払拭する材料ともなる。「L-SAM」が計画通り2028年に実戦配備されれば、韓国は米国・ロシアに続く主要な防空システム供給国となる可能性がある。
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp
編集:平松靖史 (関連記事: 韓国の「原子力潜水艦」構想が現実味 東アジアの軍拡競争に拍車か 数千億ドル規模の案件にトランプ氏がゴーサイン、建造は米フィラデルフィア | 関連記事をもっと読む )
















































