株式会社パルコは、2025年10月24日から11月10日までの18日間、渋谷PARCOを舞台にアート&カルチャーイベント「P.O.N.D. 2025」を開催する。今年で6回目を迎える本イベントは、「Swing Beyond/揺らぎごと、超えていく。」をテーマに掲げ、変化の激しい時代において状況に流されず、自分なりの“スイング”を持って前進する感覚に寄り添う空間を展開する。
会場は渋谷PARCO4階のPARCO MUSEUM TOKYOを中心に、1階エントランス、4階吹き抜けエリア、地下1階のGALLERY X BY PARCOと複数フロアに拡張。開催初日には10階「PBOX」にてオープニングパーティーも予定されており、渋谷という都市空間の中でアートとカルチャーが響き合う場が創出される。入場料は全エリア無料。
「P.O.N.D.」は、「Parco Opens New Dimension(常に新しい次元を切り開いていく)」という想いを込めて2020年にスタートしたプロジェクトで、2011年から続いた「シブカル祭。」の理念「新しい才能の発見と応援」を継承。アート、ファッション、音楽、映像など幅広いジャンルのクリエイターのエネルギーが交差する場として展開されてきた。
2025年のアートディレクションは東京藝術大学大学院修士課程を修了し、広告や音楽イベントのビジュアル制作などを手がけるおおつきしゅうとが担当。空間デザインは「東葛西1-11-6 A倉庫」を拠点にアートと社会をつなぐ場づくりを行う髙橋義明が担う。また、スペインを拠点とする国際的アートプロジェクト「SOLO Contemporary」やソウルの写真家兼インディペンデント書店主Guno Lee、アジア文化を研究する編集者・石神俊大、写真家の濱田晋、キュレーター・林里佐子、インディペンデント・キュレーターの李静文など、国内外のコントリビューターが参加する。
グループ展となるPARCO MUSEUM TOKYOでは、作曲家・楽器発明家のKoka Nikoladze、ベトナム出身のマルチディシプリナリー・アーティストDương Gia Hiếu、服や木材などを使った制作を行うTonii、日常の無意識を再考する作品を発表するmasao、韓国の陶芸家Yang Hongjo、アクリル絵の具で「適応と反発」を描く画家・井澤茉梨絵、可動構造のインスタレーションを制作する何梓羽、フォークロアの再解釈を行う現代美術作家・菅野歩美、衝動や感情を映し出す写真家・黒沢鑑人、記憶と映像を紐づけるニューメディアアーティスト・張聴、万有引力への介入を探る彫刻家・髙橋穣、日常の魅力を彫刻や映像で表現するみずかみしゅうと、機械部品と舞台構造を用いる宇留野圭、言語表現をメディアで可視化する今枝祐人ら12名が出展する。
渋谷PARCOの1階エントランスでは、宇留野圭による立体作品が展示され、都市と館内をつなぐ導入点として新たなリズムを提示。4階吹き抜けエリアでは今枝祐人のインスタレーションが公開され、都市の断片的な言葉を詩に結晶化し、公共空間での感覚の揺らぎを表現する。

地下1階GALLERY X BY PARCOでは、「P.O.N.D. AWARD 2024」グランプリ受賞者である黒瀧藍玖の個展「囚」を開催。繊維を用いた立体作品で「存在と不在」や「有と無」をテーマに、人間の思考や社会構造への視点を提示する。代表作「Human」シリーズに加え、大型インスタレーションも初公開される。
会期初日にはPBOXでオープニングパーティーが開催され、ライブアクトとDJプレイによる夜のプログラムが展開される。また、グループ展出展者の中から鑑賞者投票で「P.O.N.D. AWARD 2025」グランプリを選出。最終日には9階SUPER DOMMUNEでディレクター、コントリビューター、アーティストが登場するスペシャルトークが行われ、同賞の受賞者も発表される。
「P.O.N.D. 2025」は、新たな視点や感性と出会う場として渋谷の都市空間にアートとカルチャーのリズムを響かせる。公式Instagramおよび公式サイトでは今後追加情報が公開される予定となっている。
編集:柄澤南 (関連記事: 渋谷ファッションウィーク2025秋開催 新世界百貨店と日韓ストリート融合ランウェイを展開 | 関連記事をもっと読む )
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