トップ ニュース 英国王室、チャールズ3世がアンドルー王子の称号を剥奪 エプスタイン事件との決別を急ぐ 
英国王室、チャールズ3世がアンドルー王子の称号を剥奪 エプスタイン事件との決別を急ぐ 2025年9月16日、ロンドンのウェストミンスター寺院で行われたケント公爵夫人キャサリンの追悼ミサを終え、退席するアンドルー王子(左)とチャールズ3世国王。(写真/AP通信)
英王室は30日、チャールズ3世国王が弟アンドルー王子の王族としての称号を正式に剥奪し、ウィンザー大公園にある居住地「ロイヤル・ロッジ」からの退去手続きを開始したと発表した。 
アンドルー氏は、故ジェフリー・エプスタイン被告との関係を指摘されてきた。バッキンガム宮殿は声明で「国王陛下は本日、アンドルー王子の称号および名誉の撤回手続きを正式に開始した」と述べ、「今後はアンドルー・マウントバッテン・ウィンザーとして知られる」と説明した。
ワシントン・ポスト によれば、この決定は王室の名誉を守るため、国王が自らの弟から生まれながらの特権を剥奪する覚悟を示すものだという。声明には「本人は告発を否定し続けているが、今回の措置は必要と判断された」とし、「国王と王妃は、あらゆる形の虐待被害者とその家族に深い同情を寄せる」と記されている。 
先週には、エプスタイン事件の被害を訴えたバージニア・ジュフリー氏の回想録が出版された。彼女は18歳の時に性奴隷として扱われ、アンドルー氏と性的関係を持たされたと主張していた。
2025年10月21日、ジュフリー(Virginia Giuffre)氏の回想録『Nobody’s Girl』と関連書籍が並ぶ書店の棚。(写真/AP通信) ジュフリー氏は今年2月、原稿完成直後に自ら命を絶っており、家族は「平凡な少女が真実と勇気で英国王子を追い詰めた」と語った。 
アンドルー氏は今月初め、自ら「ヨーク公爵」の称号の使用を放棄すると発表したが、これで批判が収まることはなかった。むしろロイヤル・ロッジの居住問題が改めて注目されることになった。 
現在、アンドルー氏はウィンザー大公園内の30部屋以上ある邸宅「ロイヤル・ロッジ」に住み、前妻サラ・ファーガソン氏も同じ建物の別棟で暮らしている。報道によると、アンドルー氏は象徴的な「胡椒粒賃料」しか支払っておらず、これまでに約100万ポンド(約2億円)を前払いし、改修費として約750万ポンド(約14億円)を投じたという。
2025年10月18日、アンドルー王子が「ヨーク公爵」の称号を放棄すると発表したニュースが、英国各紙の一面を飾った。(写真/AP通信) 王室は30日、アンドルー氏に賃貸契約の返還を通知。今後は国王が私有するサンドリンガムの邸宅へ移る見通しで、必要な生活支援は国王が私的に手配する方針とされる。一方、ファーガソン氏もロイヤル・ロッジを離れ、自身の住まいを確保する必要がある。ただし、二人の娘であるビアトリス王女とユージェニー王女は、引き続き王女の称号を保持する。 
将来的にアンドルー氏は、エリザベス2世女王の息子であることを名乗ることはできるが、「殿下(His Royal Highness)」の敬称や、ガーター騎士団などの勲章資格は失うことになる。
ワシントン・ポストによると、「ヨーク公爵」の称号を完全に取り消すには、国王が大法官に正式な「国王命令(Royal Warrants)」を発出する必要があり、その結果「王子」および「殿下」の敬称も削除される。こうした法的手続きは極めてまれで、王室関係者ですら古い文献を参照しなければならないほどだが、議会の審議を経るよりは迅速に進むとみられている。
近ごろはアンドルー氏に対し、政府に断固とした対応を求める声が高まっていた。スコットランド民族党のスティーブン・フリン氏は「インヴァネス伯爵」を含むすべての称号を剥奪すべきだと主張。議会ではロイヤル・ロッジの賃貸契約の合法性について調査を検討していた。こうした動きを受け、チャールズ3世の迅速な決断は、議会審議を待たずに実行される見通しだ。国王は「この問題で国家の立法機関の時間を浪費させたくない」と述べている。 
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