米国、台湾に110億ドル超の軍事販売を承認 中国は強く反発

2025年12月2日。台湾の予備役軍人が宜蘭で軍事訓練に参加。(AP通信)

米国務省は17日、台湾に対する総額110億ドル(約1.7兆円)を超える軍事販売を承認したと発表した。高機動ロケット砲システム(HIMARS)、M109A7自走砲、TOW2B対戦車ミサイル、ジャベリン対戦車ミサイルなど8項目の装備が含まれており、最終的に引き渡しが完了すれば、米国がこれまでに承認した対台湾軍事販売の中でも最大規模の一つとなる。これに対し、中国・北京は即座に強く反発し、「中国の主権を損なう行為だ」と厳しく非難した。

米台双方が公表した内容によると、今回の取引は以下の8項目の個別調達で構成されている。

①台湾戦術ネットワーク(TTN)および部隊状況認識アプリケーション・キット(TAK)
②陸軍の「AH-1W攻撃ヘリコプター用部品・付属品」
③M109A7自走砲
④HIMARS長距離精密打撃システムの追加調達
⑤TOW対戦車ミサイルの追加調達
⑥対装甲型無人機ミサイルシステム
⑦海軍向け「ジャベリン対戦車ミサイルの追加調達」
⑧ハープーンミサイルの修理・点検用部品

今回の軍事販売について、米国務省は声明で、米国は『台湾関係法』に基づき、台湾が直面する脅威に見合った「十分な自衛能力」を維持することを支援していると説明した。その上で、中国に対し、台湾への軍事的、外交的、経済的圧力を停止し、「有意義な対話」を通じて台湾と関わるよう呼びかけた。

米国防総省傘下で対外軍事販売を担当する国防安全保障協力局(Defense Security Cooperation Agency)は、すでに今回の軍事販売案件について米議会に正式通知したと明らかにした。今後は30日間の審査期間に入り、この期間が終了した後、取引は次の段階へ進むことになる。

国務省は声明の中で、今回の軍事販売は「米国の国家的、経済的、安全保障上の利益に合致する」ものであり、「受援国が現在および将来の脅威に対処する能力を高める」と強調した。米国は今年11月にも、台湾に対する約13億ドル規模の軍事販売を承認しており、その内容には3億3,000万ドル(約520億円)相当のF-16戦闘機およびその他軍用機部品、さらに7億ドル(約1102.3億円)規模の「国家先進地対空防空ミサイルシステム(NASAMS)」中距離防空ミサイルが含まれていた。

同月、台湾の頼清徳総統は、中国の軍事的拡張に対応するため、1兆2,500億台湾ドル(約6.2兆円)規模の国防特別予算を編成する方針を発表した。台湾国防部によると、今回の潜在的な8項目の調達のうち、M109A7自走砲、HIMARS長距離精密打撃システムの追加調達、TOWミサイルの追加調達、対装甲型無人機ミサイルシステム、ジャベリン対戦車ミサイルの追加調達の5項目が、この特別予算に含まれているという。台湾国防部は、立法院(国会)で特別予算が可決された後、手続きに従い、軍事調達に関する価格提案書の署名作業を進めるとしている。

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