イギリス議会、中国スパイ疑惑を受け「中国市民の立ち入り制限」を検討 下院議長が安全強化に言及

2025-10-20 12:51
英議会でスパイ事件をめぐる波紋が広がっている。下院議長のリンジー・ホイル氏は、欧州議会の事例を参考に、中国籍の市民に対する議会内の通行制限を強化する方向で検討を進めている。狙いは、北京による「浸透」やスパイ活動の余地を減らすことにある。(AP通信)
英議会でスパイ事件をめぐる波紋が広がっている。下院議長のリンジー・ホイル氏は、欧州議会の事例を参考に、中国籍の市民に対する議会内の通行制限を強化する方向で検討を進めている。狙いは、北京による「浸透」やスパイ活動の余地を減らすことにある。(AP通信)
目次

イギリス国会で最近、スパイ事件に関連する一連の問題が発生し、政界で大きな注目を集めている。「デイリー・テレグラフ」の報道によれば、下院議長のリンジー・ホイル(Lindsay Hoyle)は、欧州議会の経験を参考にし、中国市民に対して議会議事堂の通行制限を強化することを検討している。この措置の主な目的は、北京による浸透やスパイ活動の余地を減らすことである。しかし、イギリスに在住する異議人士にとって、この新しい規制が現地での活動にどのような影響を与えるかは、未だに注視されている。

イギリス国会スパイ事件の詳細は?

事件の核心は、元国会議員の秘書であるクリス・キャッシュ(Chris Cash)と中国で教鞭を取っていたクリス・ベリー(Chris Berry)が2023年にイギリスで逮捕されたことである。彼らは2024年4月に検察によって起訴され、中国側のためにスパイ活動を行い、イギリスの国家利益と安全を損なう情報を北京に提供したとされている。しかし、検察は今年9月に突然起訴を取り下げ、大きな議論を引き起こした。このことについて、下院議長のホイル(Lindsay Hoyle)はこの事件が審判に進展しなかったことに公に不満を表明している。

イギリス国会スパイ事件は通行許可証の審査にどのような影響を与えるのか?

北京による浸透とスパイ活動の機会を制限するために、下院議長は中国市民の国会議事堂への出入り規制を強化することを検討していると報じられている。下院議長のホイル(Lindsay Hoyle)は、同時に欧州議会の手法も参考に、中国市民に対する議会への制限を強化しようと考えている。実際、「デイリー・テレグラフ」も報じているが、下院は2010年代後半に自称中国の記者らの議会通行許可証申請を否決していた。当時、イギリス議会は約30人の申請者に通行証を発行しなかった。これは、当局がその通行証が情報部員によって利用される可能性がある、または自称記者が実際に情報員であると考慮したためである。しかし、議長のホイルが中国市民の制限を強化しようとしている一方で、最近注目されている2人のイギリス国会スパイ事件の容疑者は実際にはどちらもイギリス市民である。

欧州議会は過去にどのような類似の措置を取ってきたのか?

下院議長のホイル(Lindsay Hoyle)は、欧州議会(European Parliament)の関連経験を参考にし、中国市民へのさらなる制限を課すかどうかを検討しているとされている。欧州議会は汚職事件を調査するために、今年3月に中国の通信会社であるファーウェイ(Huawei)のロビイストの議会への立ち入りを禁止した。また、欧州議会は2023年に中国官員の議会大廈への立ち入りに制限を課したが、これらの制限は最近解除された。

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