外国メディアの報道によると、世界的に知られるコンサルティング会社「Henley & Partners」が発表した最新の「ヘンリー・パスポート指数」で、アメリカのパスポートの順位が歴史的な変化を迎えた。初めてトップ10から陥落し、第12位に後退。マレーシアおよびリヒテンシュタインと並ぶ結果となった。この順位の変動は、世界的な移動の自由度やソフトパワーの勢力図が大きく変わりつつあることを示すとともに、米国の入国政策が硬直化している現状を浮き彫りにしている。
アジア諸国がトップに!アメリカのパスポートが20年ぶりにトップ10から陥落
アジアの3強:最新のリストによると、上位3位はすべてアジア諸国が独占した。
シンガポール:査証(ビザ)なしで渡航可能な国・地域は193で、首位を獲得。
韓国:査証(ビザ)なしで渡航可能な国・地域は190で、第2位にランク。
日本:査証(ビザ)なしで渡航可能な国・地域は189、第3位にランク。
アメリカのパスポートは2014年に首位であり、今年7月時点でもトップ10を維持していたが、今回の発表では第12位に下落した。米国籍保持者は依然として180の国・地域にビザなしで渡航可能であるものの、実際には米国より渡航自由度が高い国は36に上る。
台湾は第37位で、台湾籍保持者は136の国・地域にビザなしで渡航できる。
アメリカのランキング低下の原因:入国政策の硬直化、相互利益関係の崩壊
CNNの分析によると、アメリカのパスポートの順位が低下した主な要因は、一連の入国政策の変化にあるとされる。
1.互恵関係の崩壊:ブラジルは相互主義の欠如を理由に、アメリカ、カナダ、オーストラリア国民へのビザ免除を取り消した。
2.中国市場での競争力低下:中国はドイツやフランスなど、主要な欧州諸国に対して積極的にビザ免除を提供しているが、アメリカは対象外となっており、相対的に競争力を失っている。
3.各国の政策変更:パプアニューギニアやミャンマーなどの入国政策が変更されたことで、他国のパスポート順位が上昇し、米国の順位がさらに押し下げられた。
Christian H. Kaelin氏(Henley & Partners CEO)は、米国パスポートの力が低下したのは単なる順位変動ではなく、世界的な移動の自由度とソフトパワーの構造が根本的に変化している兆しだと指摘した。開放と協調を重視する国々が台頭する一方、旧来のやり方に固執する国々は取り残されつつあると強調した。
編集:柄澤南 (関連記事: デンソーとテュフ ラインランド ジャパンが包括提携 「デジタルプロダクトパスポート」でサステナブル製造を加速 | 関連記事をもっと読む )
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