国際観光市場が徐々に回復する中、物価は旅行先選びにおける重要な要素となっている。米国の金融会社「NerdWallet」が最近発表した2025年版「最も安く旅行できる国」ランキングを発表し、台湾が数多くの人気観光地を抑えて堂々の第1位に輝き、国際的な注目を集めた。同レポートでは、台湾における食事、宿泊、交通、ビザ取得の利便性に至るまで、コストパフォーマンスの高さが詳しく紹介され、外国人旅行者にとって「低予算でも気軽に楽しめる」目的地であることが評価されている。
台湾が世界最安旅行先の第1位に
「NerdWallet」チーフトラベルライターのベンジャミン・ディン(Benjamin Din)氏は、ドル高を背景に、2025年は米国旅行者にとって海外旅行に絶好の機会であると指摘。サイトは宿泊費、交通費、為替変動、ビザ要件など多角的に評価し、世界で最もコストパフォーマンスに優れた旅行先16カ国を選定した。順位は以下の通りである。
- 台湾
- インドネシア
- インド
- 南アフリカ
- フィリピン
- マレーシア
- ベトナム
- 日本
- ルーマニア
- ハンガリー
- アゼルバイジャン
- 韓国
- タイ
- ブラジル
- ペルー
- チェコ
グルメと交通コストの安さが外国人旅行者を引きつける要因
レポートでは、台湾が米国人旅行者に対してビザ免除措置を講じていることに加え、リーズナブルな日常消費、便利な交通システムで高評価を獲得したと指摘。例えば、わずか10ドル(約321台湾ドル)以下で豪華な食事を楽しめること、台北市のバス運賃が50セント(約70円)、MRTの初乗り運賃が60セント(約86円)と非常に安価で、旅行全体の費用を大きく抑えられる点が強調されている。
また、台湾の屋台グルメ、朝食店、賑やかな夜市は「グルメ好きにとっての天国」と称され、タピオカミルクティーやパイナップルケーキ以外にも、バラエティ豊かなローカルフードが訪問者を待ち受けていると紹介されている。
交通網の充実で旅行の利便性が向上
ベンジャミン氏は、台北には近代建築の象徴である台北101があるのみならず、市郊外には陽明山国家公園や温泉資源もあり、都市と自然の美しさを短時間で体験できることを特筆。さらに、台湾の鉄道網は非常に発達しており、島全体がスムーズに結ばれているため、旅行の利便性が格段に高いと述べている。
加えて、航空便についても、米国西海岸からはデルタ航空、ユナイテッド航空、台湾のチャイナエアライン、エバー航空、スターラックス航空(星宇航空)などが多数の直行便を運航しており、交通面での優位性をさらに高めている。 (関連記事: 一中街や九份も敗北!台湾最強の商店街はここだ、観光客絶賛:「地元グルメに、遊び尽くし」 | 関連記事をもっと読む )
編集:梅木奈実
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