ChatGPTは「SexyGPT」へ OpenAI CEOが宣言「成人は大人として扱う」 年内に成人向けコンテンツ生成を解禁

2025-10-16 16:42
(ChatGPTにより作成)
(ChatGPTにより作成)
目次

「私たちは、年齢確認を経た成人向けにエロティカを提供するなど、より多くのコンテンツを認めます。」

サム・アルトマン(Sam Altman)

OpenAIのサム・アルトマンCEOは14日、ChatGPTが近く大きなアップデートを迎えると予告し、「成人ユーザーを成人として扱う」と表明した。年齢確認を前提に、AIによるエロティカ生成を開放する方針を示したものだ。

海外メディアは、AI覇権競争での大胆な商機と受け止めている。イーロン・マスク氏のxAIがチャットボット「Grok」に、露骨な性的示唆を含む2つのチャットモードを投入した流れも想起される。人物画像の“着衣を外す”出力まで許容する「spicy mode」など、限界ぎりぎりの生成に踏み込んだ。利用があるところに収益あり——このデジタル戦場で、OpenAIもより幅広く(より人間的・本能的な)ニーズを取り込み、有料会員を拡大してリーダーの地位を固めにいくとの見方が広がる。

方針転換:「絶対禁止」から「成人限定解禁」へ、OpenAIの攻め

興味深いのは、アルトマン氏のスタンスが大きく転じた点だ。わずか2カ月前、記者クレオ・エイブラハムのインタビューで「世界には良いが、競争上は不利な決定」を問われた際、「ChatGPTにセックスロボットのアバターを入れなかった」と冗談交じりに答えていた。競合xAIを意識した“チクリ”とも受け取られた発言だが、その後に方針を翻した形になる。

アルトマン氏は最新の投稿で、次期ChatGPTはより「人間らしい」やり取りが可能になると説明しつつ、「それはユーザーが望むからで、我々が利用時間を稼ぎたいからではない」と強調。こうした制限緩和は、安全性技術への自信が土台にあると述べた。『BBC』は、OpenAIは売上は伸びているものの、これまで黒字化はしていないと伝えている。

テュレーン大学のロブ・ラルカ教授(『The Venture Alchemists』著者)は、「ChatGPTほどの速度で普及したサービスは他にない」と評価。その指数関数的な成長曲線を保つには「トップを守るための総力戦」が不可欠で、アダルト解禁は特定ユーザー層の定着と課金意欲を高めるための、リスクを伴う一手だと分析している。

「アダルト解禁」の陰で揺れる安全と倫理

OpenAIの大胆な方針転換は、期待と同時に激しい論争を招いている。今年起きたある訴訟は、同社が抱える難題と外圧を象徴する出来事だ。

米カリフォルニア州のマット&マリア・レイン夫妻は、16歳の息子アダムが4月に命を絶った後、OpenAIを「過失致死」で提訴した。訴状によれば、保護者向けコントロールが実効性を欠き、ChatGPTに明確に自殺意思を示していた息子を救えなかったという。提出されたやり取りでは、AIが適切に介入・警告できなかったと主張している。

アルトマン氏も、従来ChatGPTの機能制限を厳格にしていた理由の一つが「メンタルヘルス対応の慎重さ」にあったと認める。「その結果、悩みのないユーザーには役立たず・退屈に映ったかもしれないが、重大性を踏まえ正しく解決したかった」。現在は「深刻なメンタルリスクを下げられる新しいツール」を持ち、多くの場面で安全に制限を緩められる段階に達したとし、この自信が12月の成人向け解禁の土台だと語る。

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