トップ ニュース TSMC、熊本第2工場の建設開始を正式発表 木村知事「整地は最終段階」
TSMC、熊本第2工場の建設開始を正式発表 木村知事「整地は最終段階」 日本メディア、TSMCの熊本県菊陽町にある熊本第二工場「建設作業が開始された」。写真はTSMC熊本工場の資料写真。(写真/AP通信提供)
世界最大の半導体受託製造企業である台湾積体電路製造(TSMC)は16日、 日本熊本県菊陽町に建設予定の熊本第2工場の建設工事が開始されたと正式に発表した。 当初計画では年内着工を予定しており、TSMCの魏哲家(ウェイ・ジェジャ)董事長兼最高経営責任者(CEO)が、2025年第3四半期の決算説明会でこの進捗を明らかにした。
年内着工を予定通り実現 共同通信によると、TSMCの第3四半期は純利益・売上高ともに四半期ベースで過去最高を更新した。AI(人工知能)関連の需要が旺盛であることが背景にある。魏氏はまた、2024年12月に量産を開始した熊本第1工場の稼働は順調だと説明した。
同氏は「日本政府および地方自治体からの力強い支援に感謝する」と述べた上で、 第2工場の量産開始時期については「顧客需要および市場動向を見極めて判断する」とし、 「受注が十分でない場合は量産の開始を遅らせる可能性もある」と付け加えた。
熊本第2工場は当初、今年3月に着工予定だったが、交通渋滞などの課題により年内へと延期されていた。米国メディアはさらに「着工が再び遅れる可能性がある」と報じていたが、TSMC幹部は8月時点で「年内着工の計画に変更はない」と明言していた。
木村敬知事「整地は最終段階」 熊本県の木村敬知事は16日、TSMC側と進捗を確認した上でコメントを発表。 「土地の整地作業は最終段階に入っており、すでに主体工事の準備を始めている」と述べた。
TSMC熊本工場の資料写真。(写真/AP通信提供)。
米国での圧力も続く 報道によれば、TSMCは米国アリゾナ州の生産能力を強化するため、既存の第1工場近くに新たな土地を取得する見通しだ。 これは、トランプ 政権がTSMCに対し、米国内での生産拡大を強く求めてきたことへの対応策とみられる。
TSMCの分析によると、AIの普及に伴い先端半導体の需要は今後も増加すると見込まれている。一方で同社は、「米国の関税政策が市場に及ぼすリスクにも注視している」と説明した。
収益は過去最高を更新 2025年第3四半期のTSMC純利益は前年同期比39.1%増の4,523億台湾ドル(約2兆2,000億円)、 売上高は30.3%増の9,899億台湾ドル(約4兆8,000億円)となった。 同社は7四半期連続で売上・利益ともに増加しており、 精密なプロセスを要する先端半導体の販売が好調に推移している。
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