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人物》台湾・国民党に波紋――元民進党で台湾独立を掲げた鄭麗文氏、郝龍斌氏を破って新党首に 国民党主席選で鄭麗文氏(写真)が“ダークホース”の勢いで勝利。(写真/柯承惠撮影)
台湾・国民党主席選の結果が10月18日に発表され、かつて民進党に所属し台湾独立を支持していた元立法委員の鄭麗文氏が、過半数の得票で有力候補の郝龍斌氏を破って当選した。国民党史上2人目の女性党首の誕生である。党内では「Aランクの有力者」ではない彼女が、なぜ下馬評を覆して一気に頭角を現したのか、驚きをもって受け止められている。
国民党内でも新顔と見なす向きが少なくない鄭氏は、雲林県口湖郷の出身。台南市東区・精忠三村で育ち、母は台湾本省系、父は外省系という家庭環境にある。台湾大学法学部在学中は民主化期の「野百合学生運動」に参加。その後、米テンプル大学で法学修士、英ケンブリッジ大学で国際関係学修士を取得するなど学歴は華やかだ。大学時代の友人で現・大陸委員会副主任の梁文傑氏は、鄭氏に学生運動サークルへ誘われたことを振り返り、「外省人=国民党という固定観念に異を唱え、台湾独立論にも説得力があった」と語っている。
台大時代、鄭麗文氏は台湾独立論を掲げ、陸委会副主任委員の梁文傑氏(写真)を学運サークルへ誘った経緯がある。(写真/楊騰凱撮影)
民進党で台独を掲げ、国大代表・改憲にも関与 大学卒業後は民進党に入党し、台湾人権促進会の秘書長を務める。1996年には民進党公認で第3期国民大会代表に当選、憲法改正作業に関わった。1999年には民進党国大の副総召集人に就き、外省人主導での台湾独立を掲げる「外独会」にも参加。2000年には民進党青年部の副主任となったが、党運営への批判を強め、主流から距離を置くようになった。
民進党との決裂を決定づけたのは2002年の一件だ。親民党の李慶安・立法委員が、当時の衛生署長・涂醒哲氏に「カラオケで男性の耳を舐めた」との不適切行為を指摘。与党側は総力で涂氏を擁護したが、鄭氏はテレビ番組で否定的な見解を示し、党内の不満を招いた。後にこの「舐耳事件」は誤報と判明したものの、民進党は同年10月8日に鄭氏の停権を決議。涂氏は鄭氏が謝罪していないと非難した。これに対し鄭氏は自ら離党し、「民進党は本来の路線から逸脱した」と批判。国大代表時代、李登輝総統が「二国論」を打ち出した際に民進党が沈黙したことを挙げ、「台独は票を減らす“毒薬”だと痛感した」とも述懐している。
当時の衛生署長・涂醒哲氏(中央)の「耳舐め」報道が大論争となり、鄭麗文氏と民進党決裂の一因に。(写真/新新聞・郭晋瑋撮影)
政界とメディアを両立 連戦氏の勧誘で入党 二度比例代表で国会へ 2002年以降、鄭氏はメディア界に進出し、民進党(緑系)の政策 批判を強める一方、政治的立場は次第に国民党系(藍系)へと傾いていった。2004年3月27日には、藍陣営が凱達格蘭大道で大規模集会を開き、総統選の不正を訴えるデモを実施。鄭氏は農運詩人の詹澈氏とともに司会を務め、これが彼女の立場転換の節目と見なされている。2004年末には無所属で高雄市第2選挙区から立法委員選に出馬し、「高雄市と結婚する」をスローガンにウエディングドレス姿で選挙戦を展開したが、落選した。
2005年、国民党の連戦氏に招かれて正式に入党。党の文化伝播委員会の副主任・報道官に就き、同年中に主委へ昇格した。もっとも、2006年10月には、2005年に国民党が出稿した攻撃的広告が選挙法違反(候補者に不利な影響を与える意図)に当たるとして有罪判決を受け、懲役3カ月・罰金・1年間の公民権停止の処分を受けた経緯がある。2008年の立法委員選では国民党の比例名簿18位で初当選し初の国会入り。2012年は台中市第7選挙区から挑んだが、民進党の何欣純氏に86,374票差で敗北した。同年冬には行政院報道官に就任し、2014年2月に辞任。同年、TVBSの政治討論番組「麗文正經話」で司会を務め、政局への発信を続けた。2017年には柯文哲氏に反発して市長選への出馬を表明したが、母親の健康問題で断念。2020年、ふたたび国民党の比例で当選し8年ぶりに国会に復帰した。2021年には行政院長・蘇貞昌氏に噛みつく論戦で“緑陣営”から一斉に批判を浴び、海基会副会長の羅文嘉氏は「民進党に不満を抱くのは勝手だが、よりによって国民党に入り、しかも比例の先鋒とは」と批判した。
2021年、鄭麗文氏(右)は立法院で当時の行政院長・蘇貞昌氏(左中)と激しく応酬。(写真/柯承惠撮影)
鄭麗文氏の出馬の背景 CK楊、洪秀柱陣営、旺中の支援 鄭氏は「反民進党」の攻勢では強い一方、藍陣営の内部から批判を受ける場面もある。2023年の総統選では当初、侯友宜氏の一本化を主張したが、侯氏の勢いが鈍ると態度を変えたとして、立場が揺らぐと指摘された。また、住民投票や大規模リコール局面では、番組で国民党の弱腰を厳しく批判し、共演した党報道官の楊智伃氏を涙ぐませたこともある。今回の党首選へ出馬した際には、背後に“CK楊”の存在が取り沙汰され、「将来の“地下党主席”になるのでは」との噂まで流れた。
今回の勝利は、CK楊の組織戦の功績だとする見方が根強い。CK楊は軍系・退役者組織や党内の旧来ネットワークに長年通じ、連戦・呉敦義両氏の党主席選にも関与してきた人物とされる。李德維氏(元立委)周辺、桃園の王邱奕勝氏と側近の黄敬平氏、詹江村氏らが鄭氏を支援。さらに、前党主席・洪秀柱陣営の人脈が多数合流し、党本部運営を経験した張雅屏氏ら“実務派”が陣営の中核を担ったことも大きい。メディア面では旺中グループ(中国時報系)が鄭氏を手厚く取り上げ、中天視聴層の党員に強い影響を与えた。
旺中グループは今回の党主席選で鄭麗文氏を強力に後押しした。(資料写真)
女性版・韓国瑜の勝利 国民党中央はふたたび藍強硬派が主導 2016年の惨敗で中央政権を失って以降、国民党は中道路線・制度重視の「建制派」(党主流の穏健・現実路線)と、対中関係でより強硬・復古色の濃い「深藍」(国民党の強硬保守派)の間で振り子のように揺れてきた。2016年は朱立倫氏が敗れ、党内では馬英九・朱立倫に代表される建制派路線が誤りだったとの反省が強まり、“深藍回帰”で洪秀柱氏が党首に。しかし、洪氏は多数の公職者・地方派の支持を得られず、その後の改選では建制派の呉敦義氏へ。呉氏の下で迎えた2020年総統選敗北後は世代交代が進み、江啟臣氏が党首に。2021年の党首選では朱立倫氏、江氏、統一志向の張亞中氏が争い、深藍の反発が再燃して張氏が当選寸前まで迫ったが、最終的に朱氏が制した。今回、建制派は郝龍斌氏を推したものの、深藍の反発が再度強まり、建制派は勢いを回復できないまま、鄭氏が勝利した。
鄭氏が勝てた理由としては、朱立倫氏の“功績”にかかわらず党内評価が高くないこと、そして党内に「世代交代・刷新」への待望論が強まっていたことが挙げられる。党員は、民進党の急所を突く語り口で“深藍”の期待と「改革」ムードを同時に体現した鄭氏が、年季の入った“建制派”の郝氏を突き崩したと見ている。
もっとも、選挙戦では中盤以降“ダークホース”として勢いに乗った鄭氏だが、党内の公職者や地方派閥にはなお対立も多い。今後、どのように党務を仕切り、自陣営のバランスを崩さずに指導できるかが最大の試金石となる。加えて、彼女の親中寄りの姿勢や“CK楊”の影が消えない以上、前党首・洪秀柱氏と同様に、党本部から実効的な指示を出し切れないリスクも指摘される。百年政党の舵取りを、どう調整し、どこへ導くのか——鄭麗文新体制の手腕が問われる。
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