音楽がつなぐ台湾と日本　高雄×和歌山、若者が奏でる友情のハーモニー

台湾と日本の関係がますます緊密になる中、官民双方のレベルで活発な交流が続いている。日本・和歌山県和歌山市の市議会議員である辻本太一氏は、10月28日、「和歌山音楽国際交流実行委員会」のメンバーである中嶋千壽氏らとともに、立法委員であり高雄市長選の予備選に向けて活動中の許智傑氏を訪問した。双方は観光振興、子育て支援、高齢者介護など多岐にわたるテーマで意見を交わし、終始和やかな雰囲気の中で交流が行われた。

辻本氏は今回の訪問に際し、まもなく開催される「和歌山音楽祭」を積極的にPRした。音楽を通じて台湾と日本の若者が文化的に交流する橋を架けたいと語り、「この音楽祭は単なる競演の場ではなく、両国の学生が学び合い、共に成長する機会である。音楽の旋律の中で国際的な友情がさらに深まることを願っている」と述べた。

許氏は、「来年は和歌山音楽祭の第2回目となる。第1回では高雄からすでに100人を超える学生が参加し、音楽的な才能を披露すると同時に、国際的な視野を広げる素晴らしい機会となった」と説明。「音楽を学ぶ子どもは悪くならない」と笑顔で語り、この教育的・文化的意義を持つイベントを広く宣伝し、若者同士の健全な交流を後押しすることを約束した。

「台湾有事は日本有事」──運命共同体としての強い結びつき

長年にわたり続く台湾と日本の深い友情について、許氏は過去の相互支援の歴史を振り返った。日本で発生した2011年の東日本大震災では、台湾から多額の義援金が寄せられ、また2016年の台南地震や2018年の花蓮地震では日本が迅速に救援を行った。両国の人々が困難の中で助け合った数々の瞬間が、真摯な友好関係の証しであると述べた。

さらに許氏は、故・安倍晋三元首相の言葉「台湾有事は日本有事」を引用し、「この言葉は、台湾と日本が運命共同体として固く結ばれていることを象徴している」と強調した。

会談の締めくくりには、双方が互いに記念品を贈り合った。許氏は高雄市鳳山の名産である花生糖（ピーナッツキャンディー）を贈呈し、辻本氏は和歌山県の銘菓を返礼として手渡した。これらの贈り物は、誠実な友情と文化交流の象徴として場を温めた。

両者は今後も協力関係を深め、台湾と日本が手を取り合って共に発展し、国際的な文化交流の新たな契機を創出していくことを確認し合った。