2025年10月29日、日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン・エスピノーサ)は、「Japan Mobility Show 2025(ジャパンモビリティショー2025)」において、新型「エルグランド」(参考出品)を世界初公開し、さらにフラッグシップSUV「パトロール」を2027年度前半に日本市場へ投入する計画を発表した。

新型「エルグランド」:高級ミニバンの新たな進化形
1997年に初代モデルが登場して以来、日本のプレミアムミニバン市場を切り拓いてきた「エルグランド」。約9年ぶりとなる4代目モデルは、第3世代ハイブリッドシステム「e-POWER」と電動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載し、走行性能と静粛性を大幅に進化させた。さらに、インテリジェントダイナミックサスペンションにより上質な乗り心地を実現し、「運転の愉しさ」というDNAを継承しつつ、長距離ドライブでも疲れにくい快適な走りを追求している。

デザイン面では、「ジャパンフラッグシップ」にふさわしい堂々たる佇まいを採用。インテリアには国内モデル初となる14.3インチ大画面の統合型インターフェースディスプレイを搭載し、先進性と高級感を両立させた室内空間を実現している。新型「エルグランド」は、大切な人との移動を“特別な時間”へと変える一台を目指す。

「パトロール」:70年の歴史を継ぐ大型フラッグシップSUV
同時に発表された「パトロール」は、70年以上の歴史を誇る日産伝統の大型SUV。これまで主に中東市場を中心に高い評価を得てきたが、今回正式に日本市場への導入が決定した。力強いV6ツインターボエンジン、大胆なエクステリアデザイン、最新のインフォテインメントシステム、そして上質な内装を備え、中東市場を中心に高い評価を得ているモデルだ。
エスピノーサ社長は会見で、「70年以上前、日産は第1回東京モーターショーで『パトロール』を披露しました。その後、世界各地で活躍を続けてきました。日本市場では2007年に『サファリ』の生産を終了して以来、大型SUVを展開していませんでしたが、今回ついに新型『パトロール』を日本に投入することを正式に決定しました。長い歴史を礎に誕生した新型『パトロール』は、日本市場においても唯一無二の存在感を放つことでしょう」とコメントした。詳細な仕様や価格は、発売時期にあわせて発表される予定。
「アリア」もマイナーチェンジモデルを出展
日産はこのほか、フラッグシップEV「アリア」のマイナーチェンジモデルも参考出品として展示した。新型では、洗練されたフロントデザインへの刷新に加え、Google搭載インフォテインメントシステムや、家庭でEVの電力を活用できるV2L(Vehicle to Load)機能、日本の道路環境に合わせたサスペンション改良など、利便性と快適性を高めている。
経営計画「Re:Nissan」で描くモビリティの未来
今回の発表は、日産の経営計画「Re:Nissan」に基づくもので、革新的な商品・技術・体験を軸に、モビリティの未来と持続可能な成長を目指す取り組みの一環である。エルグランドやパトロールの刷新をはじめ、新セグメントへの参入や“ハートビートモデル”(感情に訴えるモデル)の導入を通じて、日産の革新性と伝統を融合させる戦略を推進していく。
エスピノーサ社長は、「日本市場は日産にとってグローバル成功の鍵です。私たちは伝統を活かし、感情を動かす製品を次々に投入していきます。軽自動車の『ルークス』からフラッグシップの『パトロール』まで、日常を支えるだけでなく、誇りと感動をもたらすクルマを提供していきます」と強調した。
電動化と知能化を象徴する日産ブース
日産ブースでは、EVを活用したエネルギーマネジメント体験ができる「NISSAN ENERGY」エリアをはじめ、自動運転技術の実証実験車両、フォーミュラEチャンピオンマシンなども展示。電動化と知能化を軸にした、次世代モビリティの世界を体感できる構成となっている。
編集:梅木奈実 (関連記事: 未来の東京を体感!「Japan Mobility Show 2025」開催へ 500社以上が出展、10年後の“移動社会”を体験 | 関連記事をもっと読む )
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