論評:台湾が「干からびた魚」になる日 中国の「第三海軍」による海上封鎖と、届かない米国兵器

2026-01-21 18:33
中国は2026年初頭、「海上民兵」を極秘裏に動員し、数千隻の漁船による「海上の長城」を形成した。(画像/Xより)
中国は2026年初頭、「海上民兵」を極秘裏に動員し、数千隻の漁船による「海上の長城」を形成した。(画像/Xより)

中国軍が突如として台湾包囲演習を発動し、高機動ロケット砲システム「ハイマース(HIMARS)」の「狩り」を宣言した後、ある静かなる脅威の拡大に気づく者は少なかった。中国共産党は密かに「海上民兵」を動員し、数千隻の漁船による「海上の長城」を築き上げているのだ。

台湾海峡における「グレーゾーン事態」は急激に温度を上げている。中国の「アナコンダ戦略」が日増しに厳しさを増す中、頼清徳政権は8年で1.25兆台湾ドル(約5.8兆円)という巨額の国防予算を頼みに、米国の武器売却をただ苦しく待ち続けるつもりなのだろうか。

アナコンダ vs ハリネズミ 再現された「万船斉発」

​2025年末、中国軍は突如として対台湾包囲演習「正義使命-2025」を発動した。プロパガンダポスターには台湾の「喉元を締め上げる」図像が描かれ、台湾へ輸送される「ハイマース」の発射車両を臨検・押収し、名指しで「狩る(破壊する)」との威嚇が含まれていた。

多くの戦略専門家はこう分析する。中国軍が米国の対台湾ハイマース売却に激怒している理由は、その300キロという射程だけではない。膨大な数のロケット弾が配備されることで、中国が台湾解放(武力統一)のために支払うべきコストが跳ね上がるからだ。

鷹派メディアが示唆する「民間貨物船」への強襲

中国共産党系のタカ派メディア『環球時報』は、この「喉元締め上げ」ポスターの意図を詳細に解説している。それによると、中国海警局の艦隊とヘリコプターが台湾周辺の重要航路に対し、立体的な封鎖を実施する。具体的には、台湾東部海域において、中国海警の艦船がハイマースを積載したエバーグリーン(長栄海運)の貨物船を捕捉し、法執行官がヘリコプターからリペリング降下して強制臨検を行うというシナリオだ。将来的にこの種の演習は、軍需物資を輸送する貨物船に対して実際に執行される可能性がある。

さらに『環球時報』は、2024年11月に撮影されたという衛星写真を意図的に公開した。そこには米国港湾でM1A2T戦車を積み込むエバーグリーンの貨物船が映っていた。記事は、2024年11月と2025年7月にそれぞれどの台湾籍貨物船がM1A2Tを運搬したかを独占的に把握していると主張した。このリークの狙いは明白だ。「M1A2Tが米国の港で船に積まれる段階から、中国側はすべてを掌中の物として監視している」というメッセージを、台湾と米国双方に突きつけることにある。

『ニューヨーク・タイムズ』は1月20日、中国がここ数週間で2回、海上民兵を密かに動員し、1月9日から12日にかけては約1400隻の漁船を集結させたと報じた。(ニューヨーク・タイムズより引用)
『ニューヨーク・タイムズ』は1月20日、中国がここ数週間で2回、海上民兵を密かに動員し、1月9日から12日にかけては約1400隻の漁船を集結させたと報じた。(ニューヨーク・タイムズより引用)

台湾に対策はあるか 「海上の長城」というグレーゾーン

​中国の照準はハイマースだけではない。同時に「海上民兵」の訓練も密度を増している。米紙『ニューヨーク・タイムズ』(20日)の報道によれば、中国はここ数週間で二度にわたり、数千隻規模の漁船団を密かに動員した。1月9日から12日にかけては約1400隻が集結。これは通常の漁労活動ではなく、高度に調整され、長時間の定点滞留を行う大規模な「海上民兵」作戦である。その隊列は320キロ(台湾の南北の長さに匹敵)に及ぶ「逆L字型」を描き、まさに「海上の長城」の様相を呈している。

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