トランプ版「新国連」に中国も参加か 1億ドルの「会員権」めぐる米「平和委員会」、中国が招待認める

2026年1月16日、北京で首脳会談に臨む中国の習近平国家主席(写真/AP通信提供)
2026年1月16日、北京で首脳会談に臨む中国の習近平国家主席(写真/AP通信提供)

中国外務省(外交部)は20日、トランプ米大統領が設立準備を進めている「平和委員会(Peace Committee)」への参加招待を受けたことを正式に認めた。ロイター通信によると、米政府はイスラエル・パレスチナ紛争の解決に向けたこの世界的イニシアチブを推進するため、すでに数十カ国へ招待状を送付しているという。つい先日、米国との貿易休戦協定に合意したばかりの中国政府だが、この招待を受け入れるか否かについては明確な態度を示していない。

国連形骸化への懸念と「静観」する各国

いわゆる「平和委員会」は、トランプ氏が掲げる「戦後ガザ」ビジョンの一環である。同氏はすでに各国へ平和理事会への参加を呼びかけており、その対象は英・仏・カナダ・サウジアラビアといった米国の同盟国にとどまらず、ロシアやベラルーシなど、伝統的に西側陣営とは一線を画す国々にも及んでいる。

しかしロイター通信の報道によれば、各国政府の反応は今のところ「静観」が多数派だ。外交筋からは、トランプ氏のこの手法が既存の国連(UN)の権威を削ぎ落とすことになりかねないと懸念する声も上がっている。

この「平和委員会」は、まずガザ紛争の解決を起点とし、将来的には他の国際情勢の処理にも権限を拡大する構想だ。特筆すべきは、その運営形態である。提案されている理事会では、トランプ氏が「終身議長」を務める。加盟国は3年の任期を得るために1億ドル(約150億円)を拠出する必要があり、「永久会員権」を得るには10億ドル(約1500億円)の支払いが求められるという、異例のビジネスモデルが採用されている。

中国外務省の反応「招待は受け取った」

20日の定例記者会見において、中国外務省の郭嘉坤(カク・カコン)報道官は「中国側はすでに米国側からの招待を受け取っている」と認めた。しかし、ロシアのRIAノーボスチ通信の記者から「中国はこのイニシアチブに対してどのような立場をとるのか」と問われると、明確な回答を避けた。

また、日本のNHK記者が「トランプ氏がベネズエラに対して強硬措置をとり、グリーンランド併合をちらつかせていることについて、中国はどう評価するか」と質問した際も、郭報道官はコメントを拒否した。その一方で郭氏は、過去1年間の米中関係が起伏に富んでいたことに触れつつ、「全体的な動的な安定を実現することは、中米両国国民の共通利益であり、国際社会の共通の期待でもある」と強調。「中国側は米国側と共に、中米関係の安定的発展を推進したい。同時に、自身の主権、安全、発展の利益は断固として守る」と、従来の外交的定型句を繰り返すにとどまった。 (関連記事: トランプ氏、66の国際機関から離脱へ 気候変動条約や国連大学も対象に 加速する一国主義 関連記事をもっと読む

トランプ支配下の「3層構造」 平和委員会の全貌

トランプ氏の仲介により2025年10月10日に発効した「ガザ和平計画」は、ハマスとイスラエルの人質交換と停戦を促した。今回組織される「平和委員会」は、同計画の第2段階における核心部分であり、ガザの再建と統治を監督する「新たな国際移行機関」と位置づけられている。その主眼は「統治能力の構築、地域関係、再建、投資誘致、大規模な資金および資本の動員」にあるが、未解決の課題も多い。

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