米商務長官が警告、台湾の南亜科技・華邦電子もターゲットか
米国のラトニック商務長官はこのほど、マイクロン・テクノロジーのニューヨーク新工場起工式に出席した際、米国外で生産されたメモリに対し100%の関税を課す可能性を示唆した。
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テック系ニュースサイト「Wccftech」によると、この脅威は主に韓国のサムスン電子とSKハイニックスを標的にしたものだが、台湾の南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)と華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)も巻き添えを食う恐れがあるという。これに対し、著名な金融系コラムニスト「万鈞法人視野」はFacebookで「歴史は繰り返されている。主役が変わっただけだ」と独自の分析を展開した。
米国内生産はマイクロンのみ、他社には「致命傷」も
海外メディアの報道によれば、現在DRAMチップを米国内で生産している、あるいは少なくとも生産の意向を示している大手企業はマイクロンのみである。そのため、もしトランプ政権が本当にメモリ産業への課税を実行に移せば、主要メーカーの多くがこの100%関税に直面することになる。これは多くの企業にとって致命的な一撃となりかねない。
「悪材料」ではない?TSMCの米国進出が示す真意
これに対し「万鈞法人視野」は、「米国が非米国製メモリに関税100%を課す」というニュースを見て、多くの人が直感的に「悪材料(売り材料)」だと捉えることに懸念を示す。「もしTSMCが米国への投資を迫られた一連の経緯を振り返れば、全く異なる景色が見えてくるはずだ」と同氏は指摘する。かつて米国が初めて「高関税の脅威」を用いて企業に米国投資を強いた相手は、他でもない、「護国神山」ことTSMCの最先端プロセスだったからだ。
同氏は、2025年1月当時も市場が騒然としていたことを回顧する。「TSMCのコストが爆増する」「利益率が落ちる」「競争力が削がれる」といった悲観論が飛び交った。しかし今振り返れば、米国がTSMCを名指ししたのは「いじめやすいから」ではなく、「重要だから」に他ならない。最先端プロセスは国家の計算能力、軍事、AI、データセンター、そして技術主権を決定づけるものであり、米国はこの核心能力が自国のコントロール下にない状況を許容できなかったのだ。
次なる戦略物資は「メモリ」、米国がロックオン
そして今、歴史は繰り返されている。主役がTSMCからメモリメーカーに変わっただけだ。
「万鈞法人視野」によれば、今回米国が同じ戦略的言語と関税ツールを「メモリ」に向けたこと自体が、すべてを物語っているという。なぜ受動部品やPCB(プリント基板)ではなく、メモリなのか。答えはシンプルだ。米国の国家安全保障・科学技術チームの評価において、将来の限界値を決定づける半導体は、すでに周知の「最先端プロセス」と、今回正式に俎上(そじょう)に載せられた「メモリ」の2つしか存在しないからだ。
これは懲罰ではなく「指名」である
最先端プロセスとメモリだけが、「高度な集中」「短期間での代替不可能性」「国家レベルの技術力への直結」という3つの条件を同時に満たす。だからこそ米国は、すべてに重税を課す必要はなく、この極めて重要な一握りの分野にだけ手を下すのだ。最初は最先端プロセス、そして次はメモリである。
同氏は「もし100%関税を単なる保護貿易と解釈すれば、目先の変動しか見えないだろう」と指摘する。「だが、これをTSMCの歴史的文脈に当てはめれば、米国が強い言葉を使う背景には『将来必ず不足し、かつ不足が許されない物資である』という前提があることがわかる」。
このニュースが発する真のシグナルは「メモリ産業の終わり」ではない。米国の戦略的優先順位において、メモリが最先端プロセスからバトンを受け取り、次に掌握すべき核心的戦略物資に格上げされたことを意味しているのだ。
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編集:柄澤南 (関連記事: 【米欧貿易摩擦】トランプ氏「グリーンランド購入」執着で緊張激化 EU、930億ユーロ規模の報復関税と「反威圧」措置を検討 | 関連記事をもっと読む )















































