トップ ニュース 李逸洋・駐日代表、秋田・鈴木知事と初会談 被災地米で醸した「日台友好の酒」も紹介
李逸洋・駐日代表、秋田・鈴木知事と初会談 被災地米で醸した「日台友好の酒」も紹介 李逸洋代表は秋田県の鈴木知事と会談し地方交流や観光促進について深く議論するとともに、花蓮の米で醸造された日本酒「福到」を通じて、震災支援から生まれた日台の強固な絆と友情をアピールした。(写真/黃信維撮影)
台北駐日経済文化代表処の李逸洋(リ・イツヨウ)代表は1月15日、同代表処において秋田県の鈴木健太知事、同県中華総会の又井公久会長(知事私設秘書)、畠山知事秘書、および秋田県東京事務所の土門啓介副所長らと会談を行った。李代表と鈴木知事の会談は今回が初めてだが、李代表は昨夏に秋田県を、鈴木知事は昨年に台北市と高雄市を相互訪問しており、双方が相手の故郷を訪れるという、日台地方交流の理想的な関係が既に築かれている。
会談後、一行は代表処近くのうなぎ料理の名店「藤田」で昼食を共にし、2時間以上にわたり和やかに意見交換を行った。李代表は、38年以上にわたり姉妹湖提携を結ぶ秋田県の田沢湖と高雄市の澄清湖が友情の象徴であると述べ、昨夏の秋田訪問で大曲の花火や稲庭うどん、美しい風景に感動したことを伝えた。また、日台が互いに第4位の貿易パートナーであり、昨年の相互往来者数が過去最高の820万人に達したことに触れ、経済・観光面での緊密な関係を強調した。
鈴木知事は、秋田県と台湾の長年の絆に言及し、特に又井会長の尽力により、昨年8月の訪台時に当時の蘇嘉全(ソ・カゼン)・台湾日本関係協会会長や唐鳳(オードリー・タン)・前デジタル発展部長と面会できた成果を報告した。この訪台を機に、ブランド牛「秋田牛」の新たな販路開拓や農産物の輸出促進が進み、タイガーエア台湾の台北―秋田便も搭乗率が好調だという。鈴木知事は「台湾からの観光客が最も多く、今後はより誘致に力を入れたい」と述べ、李代表も「リピーターは地方都市へのディープな旅を求めており、まさに秋田の魅力が発揮される時だ」と応じた。
会談では、秋田県で深刻な「クマ被害」も話題に上った。李代表は、昨年の日本の「今年の漢字」が「熊」であったことに触れ、ドローンを活用して山奥にドングリなどの餌を投下し、人里への出没を防ぐというアイデアを提案した。鈴木知事は、財政的な課題はあるものの、専門家と共に被害軽減策を検討中であると応じた。また、鈴木知事は話題を防災に移し、東日本大震災時の台湾からの支援を東北の人々は決して忘れないと述べ、国際情勢がいかに変化しようとも、台湾との連帯を維持する姿勢を強調した。これに対し李代表も、花蓮地震や能登半島地震、コロナ禍におけるワクチン提供など、日台が困難な時に助け合ってきた歴史に深い感謝を表明した。
会談の終盤、李代表は日台の絆を象徴する特別な日本酒「福到(フータオ)」を紹介した。この酒は、昨年の花蓮地震の被災地で収穫された米1トンを日本へ運び、山形県高畠町の「米鶴酒造」が日本の技術で醸造したものだ。現任の鈴木憲和農林水産大臣と米鶴酒造の梅津陽一社長が昨年、代表処を訪問し紹介したもので、台湾の習俗で「福」の字を逆さにすると「福が到来する」という意味になることから「福到」と命名された。鈴木大臣らは、東日本大震災時の台湾からの200億円に上る義援金への恩返しとして、花蓮の復興を願いこのプロジェクトを推進したという。
「福到」は精米歩合50%の高品質な酒で、1トンの米からわずか1700本しか生産されない限定品だ。代表処は来賓贈呈用などに380本を購入しており、日本の国会議員からも「日本米と変わらない美味しさ」と称賛されている。李代表は、台湾米と日本米の品質が拮抗している証拠であり、何より日台の温かい友情の証であるとして、この酒を大切に活用していると述べた。
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