トップ ニュース TSMC、2026年は「異例の好スタート」 Q1売上高358億ドル見通し、粗利益率は65%へ挑戦
TSMC、2026年は「異例の好スタート」 Q1売上高358億ドル見通し、粗利益率は65%へ挑戦 TSMCの黄仁昭CFOが15日、2025年第4四半期の決算説明会に出席した。(写真/柯承惠撮影)
世界最大の半導体ファウンドリ、台湾積体電路製造(TSMC)は1月15日の法人の投資家向け説明会(法説会)で、市場の期待を裏切らない強気な成長見通しを示した。 AI(人工知能)とHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)の旺盛な需要を強力な追い風に、例年であれば電子産業の閑散期にあたる第1四半期(1-3月)においても、業績が落ち込まない「閑散期知らず」の展開となる見込みだ。
黄仁昭(ウェンデル・ホァン)CFO兼報道官は、「市場からの最先端プロセスに対する強烈な需要が、2025年第4四半期の好業績を牽引した。2026年に入ってもこの傾向は続き、第1四半期の業績を強力に支えるだろう」と明言した。
粗利益率65%へ、圧倒的な「価格決定権」 会社側が示したガイダンスによると、2026年第1四半期の連結売上高は346億〜358億米ドル(約5兆5000億円から5兆7000億円) となる見込みだ。直前の繁忙期であった2025年第4四半期の337億3,000万ドル(約5兆3000億円) と比較しても増加基調にあり、季節要因を跳ね返す逆勢成長の勢いを見せつけている。
アナリストに衝撃を与えたのは、その収益性だ。1米ドル=31.6台湾ドルの為替レートを前提に、粗利益率は63%〜65%、営業利益率は54%〜56%という高水準を見込む。これは3ナノや2ナノといった最先端プロセスにおける他社の追随を許さない技術優位性が、実質的かつ強力な「価格決定権」へと転換されている証左といえる。
設備投資は過去最高「560億ドル」規模へ 短期的な業績だけでなく、将来への投資意欲も極めて旺盛だ。黄CFOは、2026年通年の設備投資額(CapEx)が520億〜560億米ドルに達するとの見通しを明らかにした。この数字は過去最高額を更新する規模であり、TSMCが次世代の高性能チップに対する世界的な渇望に応えるため、最先端プロセスおよび先進パッケージング能力の拡充を加速させる姿勢を鮮明にしたものだ。
今回開示されたデータは、2026年の世界半導体産業にとって極めてポジティブな基調を決定づけるものとなった。野心的な設備投資計画と右肩上がりの収益指標を両輪に、TSMCは技術と生産規模という「二重の堀(Moat)」を深め、世界のテクノロジー・サプライチェーンにおける支配的な地位をさらに盤石なものにしようとしている。
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