中国が、日本との拡大する対立をついに国連(UN)の舞台へと持ち込み、東京を名指しで非難しつつ、台湾問題への「武力介入」も辞さない姿勢を示した。中国代表はこれまでで最も強い表現を用い、自国の領土保全を断固として守ると誓った。
ロイター通信によれば、中国の傅聡(フー・ツォン)国連大使は21日、グテーレス国連事務総長に書簡を送付し、日本の高市早苗首相が「国際法と外交規範に重大に違反した」と指摘した。 具体的には、高市氏が先に国会答弁で、中国が台湾へ武力攻撃を行った場合、現行の安全保障体制の下で、日本が自衛隊を派遣できる特別メカニズムが発動し得ると示唆した発言を問題視したものだ。
China takes spat with Japan over Taiwan to UN, vows to defend itselfhttps://t.co/S0TAiQhzPS
— Reuters (@Reuters)November 22, 2025
中国常駐国連代表部の声明によれば、傅聡氏は書簡で次のように記した。「日本が台湾海峡情勢に武力で介入するようなことがあれば、それは侵略行為と見なされ得る。その場合、中国は国連憲章および国際法に基づき、自衛権を行使し、国家主権と領土保全を断固として守る。」
この書簡は、高市氏に対する北京の最も強硬な姿勢を示すものであり、日中間に長年くすぶってきた緊張を一気に燃え上がらせる内容だ。しかし、中国の外交機関からの再度の強いメッセージに対し、日本政府の外務省や首相官邸は現時点で追加の反応を示していない。

中国、台湾、米国の思惑を考慮しながら、長年「戦略的曖昧さ」を維持してきた日本は、言葉選びによって微妙なバランスを保とうとしてきた。だが、高市早苗氏が首相就任後まもなく行った国会答弁で、その均衡が崩れた。
高市氏は、中国が日本の領土から100キロ余りの距離にある台湾へ武力攻撃を仕掛けた場合、それは「存立危機事態」に該当する可能性が高いと説明。これは、日本の現行法では自衛隊による「集団的自衛権の行使」が可能になることを意味する。
この発言は日英メディアでも大きく報じられ、中国側の怒りに火を付けた。中国は国民に対する渡航自粛の呼びかけ、日本産海産物の輸入停止、さらには外交ルートでの執拗な抗議など、圧力を一気に強化。高市氏に発言撤回を求めたが、首相本人も与党側も応じていない。

傅聡氏は書簡で日本に対し、「挑発と越線を直ちに停止し、その誤った言論を撤回せよ」と要求し、高市氏の発言は「中国の核心的利益への公然たる挑戦」だと強く批判した。
中国がこのタイミングで歴史問題に言及したことも注目される。日本の戦後80年を意識したかのように、中国は東京の戦時行為や、自国が戦後国連創設に関わった経緯を強調し、「ポツダム宣言」「カイロ宣言」こそが台湾主権の法的根拠だと位置づけている。しかし多くの政府はこれらを法的拘束力のある条約ではなく「意向表明」と見なしている。

さらに専門家の間では、両宣言は当時の中華民国政府が署名したものであり、現在の北京政府とは直接の法的連続性がないと指摘する声もある。戦後、国民政府(中華民国)は台湾へ撤退した後も国連の中国代表権を保持し、1971年にようやく北京政府へと移譲された経緯がある。
編集:柄澤南 (関連記事: 高市早苗氏の「台湾有事」発言に抗議 沖縄出身の女子学生が訴え「沖縄を再び戦場にしないで」 | 関連記事をもっと読む )
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