トップ ニュース 【独占インタビュー】IRIS MONDO、台湾との絆を語る 言葉と音楽で世界をつなぐ二人
【独占インタビュー】IRIS MONDO、台湾との絆を語る 言葉と音楽で世界をつなぐ二人 IRIS MONDOが語る、結成の原点から台湾での初ソールドアウトまで──音楽で世界をつなぐ二人の歩み。(写真/黃信維撮影)
日本のオルタナティブロックデュオ「IRIS MONDO」。ボーカルのKSW(くるみスカイウォーカー)とギターのスーパーさったんの二人は、アジアツアーや台湾公演を経て、“音楽で文化をつなぐ存在”として注目度を高めている。今回のインタビューでは、結成の背景、新作への思い、SNS戦略、そして台湾との深い関係まで、二人が率直に語ってくれた。
IRIS MONDOが語る、結成の原点から台湾での初ソールドアウトまで──音楽で世界をつなぐ二人の歩み。(写真/黃信維撮影)
結成のきっかけとバンド名の由来 結成のきっかけについて、KSWは「もともと別のバンドで活動していたのですが、ライブハウスでスーパーさったんと出会って意気投合したんです。ちょうどその頃、IRIS MONDOの前ボーカルが脱退するタイミングで、私が加入しました」と振り返る。スーパーさったんが中心となっていたバンドにKSWが加わり、現在の二人体制が誕生した。KSWはさらに「コロナ禍で活動が止まりかけた時期もありましたが、残った二人で一から再スタートする決意をしました」と語る。
IRIS MONDOが語る、結成の原点から台湾での初ソールドアウトまで──音楽で世界をつなぐ二人の歩み。(写真/黃信維撮影)
成長を実感した瞬間 バンドとしての成長を実感した瞬間を尋ねられると、KSWは「去年の10月に初めて海外フェスに出演したんです。日本では考えられないほど大きなステージに立ちました。言葉が通じない環境でも、音楽を通じて気持ちが伝わる実感がありました」と話す。一方、スーパーさったんも「沖縄のフェスで台湾や韓国のバンドと共演したことが海外を強く意識するきっかけになりました。音楽は本当に言葉を超える力があると感じました」とうなずいた。
IRIS MONDOが語る、結成の原点から台湾での初ソールドアウトまで──音楽で世界をつなぐ二人の歩み。(写真/黃信維撮影) 日本と海外のファンの違いについて、KSWは「日本のファンは歌詞や感情の細部をすごく丁寧に受け取ってくれる。一方で海外のファンは、ライブ全体のエネルギーを体で感じてくれている印象です」と語る。スーパーさったんは「SNSの担当をしているのですが、海外のファンはとにかく感情がストレート。長文で感想をくれるし、表現が情熱的で見ていて嬉しくなります」と笑顔を見せた。
IRIS MONDOが語る、結成の原点から台湾での初ソールドアウトまで──音楽で世界をつなぐ二人の歩み。(写真/黃信維撮影) IRIS MONDOが語る、結成の原点から台湾での初ソールドアウトまで──音楽で世界をつなぐ二人の歩み。(写真/黃信維撮影) 最新アルバム『I’m』について、KSWは「“I’m”は“I am”の略で、“私はこう思う”“私はこう生きる”という意思を込めています。誰もが自分らしく生きられる明日になってほしいという願いをこめました」と語る。さらに「これまでの曲は自分の気持ちを中心に書いてきたけど、今回は“みんなのI’m”を表現したかった」と思いを述べた。スーパーさったんも「二人体制になって初めてのフルアルバムで、今の私たちをすべて詰め込んだ作品です」と力を込めた。
作詞についてはKSWが「歌詞はすべて私が書いています。書くときはマイナスの感情、たとえば悔しさや焦り、報われない思いなどから生まれることが多いです。それをどうポジティブに変換するかを意識しています」と語った。「映画やアニメを見ながら心が動いた瞬間をメモしておいて、後から歌詞に落とし込むこともあります」と創作のプロセスを明かした。
二人の役割分担については、スーパーさったんが「お互いの得意分野を分けて担当しています。私はSNSの運営や動画編集などを担当しています」と説明する。KSWは「グッズやチラシのデザイン、ステージ演出やライブ構成の部分は私が担当しています。二人しかいないので人手が足りないと感じることもあるけど、全部自分たちでやっているからこそ自由にできる」と笑った。
台灣公演、海外初のソールドアウト 台湾公演について話が及ぶと、KSWは「台湾の方々は本当に日本語が上手で、イントネーションまで完璧な人が多いのに驚きました」と語る。スーパーさったんは「台湾公演は初めて海外でソールドアウトした公演でした。ファンの皆さんが自らSNSで宣伝してくれて、行動力のすごさに感動しました」と感謝を込めて語った。
さらに、台湾のファンとの関わり方について、スーパーさったんは「私がSNSを担当しているのですが、台湾のファンはコメントがとにかく熱いんです。『Park Park Carnival(叭叭嘉年華)』の出演投票のときも、最初はほぼ最下位だったのに、ファンの皆さんが一丸となって拡散してくれたおかげで出演が決まりました」と明かした。KSWも「台湾のファンはコメントがとても長くて、そこに愛情を感じます。行動力と温かさに本当に感動しました」と語った。
スーパーさったんは「地域によって人気のSNSが違うことに気づいて、台湾向けにThreadsを始めたんです。最初の投稿で台湾語を話してみたらすごく喜んでもらえて、『私たちの言葉を話してくれてありがとう』というコメントがたくさん届きました」と話す。KSWは「それがすごく嬉しくて、今はライブのMCでも台湾語を使えるように勉強しています」と語る。二人はアプリ「DuoLingo」を使って中国語を一緒に学んでおり、KSWは「台湾は初めて海外でソールドアウトした場所。これからもっと台湾に行きたい」と笑顔で語った。
インタビューの最後に、スーパーさったんは「SNSの発信も音楽も、すべては“人と人がつながること”が根本にある。IRIS MONDOとして、それを形にしていきたい」と話し、KSWは「言葉が違っても音楽で通じ合える。その瞬間がある限り、私たちはどこまでも歌い続けたい」と締めくくった。
IRIS MONDO(アイリスモンド)は、ボーカルのKSW(くるみスカイウォーカー)とギターのスーパーさったんによる2人組ユニット。オルタナティブロックとスポークンワード/ポエトリーリーディングを融合させたサウンドを特徴とし、ストリートパフォーマンスやデジタル発信を通じて海外市場にも展開している。
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