東京・六本木の森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)では現在、日本の現代アートシーンを総覧する展覧会「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」が開催されている(2026年3月29日まで)。同展は、森美術館が3年に一度開催する定点観測的なシリーズの第8回目にあたり、今回は21組のアーティストによる多彩な作品が集結した。
海抜250メートルの「地下鉄出口」と「AIシャボン玉」
同館は春の行楽シーズンを控え、友人や家族との思い出作りに適した「フォトジェニックな美術館体験」を提案している。会場で一際異彩を放っているのが、ズガ・コーサクとクリ・エイトによる『地下鉄出口』だ。海抜250メートル超の美術館内に、段ボールで作られた「地下鉄六本木駅の出口」が突如として出現。見慣れた日常の風景が天空にあるという「違和感」と、段ボール素材特有の「ユーモア」が混在し、SNS映えするスポットとして注目を集めている。
また、テクノロジーとアートの融合も見どころの一つだ。A.A.Murakamiの『水中の月』は、最新の「Physical AI(フィジカルAI)」を用いてシャボン玉の現象を制御する大型インスタレーションである。霧の中から現れた泡が水面で弾ける様子は、夜空の月や散りゆく桜を想起させる。その刹那的な美しさが作り出す幻想的な光景は、鑑賞者に静謐な時間を提供する。
絶景とアートが溶け合う「一期一会」の瞬間
窓際に展示された和田礼治郎の『MITTAG』は、2枚のガラスの間にブランデーを注ぎ込んだ彫刻作品だ。53階からの眺望が琥珀色に染まる様子は、夕暮れや夜景など、訪れる時間帯によって劇的に表情を変えるため、一期一会の鑑賞体験が可能となっている。
親子で楽しめる貸切イベントや限定ディナーも
春休みに向けた関連プログラムも充実している。2月23日(月・祝)と3月14日(土)には、開館前の美術館を貸し切りにする「おやこでアート ファミリーアワー」を開催。0歳から小学生までの子供とその家族を対象としており、周囲に気兼ねなく現代アートに触れることができる(要予約、先着順)。
さらに、同フロアのミュージアムカフェ&レストラン「THE SUN & THE MOON」では、出展アーティスト・桑田卓郎の器を使用したコラボレーションディナーを提供中だ。独創的な器と厳選食材を組み合わせたコース料理(税込15,000円)は、1日限定10食の特別な体験となっている。
同展の観覧料は、一般が平日2,000円(土・日・休日は2,200円)、学生(高校・大学生)が平日1,400円(土・日・休日は1,500円)。中学生以下は無料。
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編集:小田菜々香


















































