8日、第51回衆議院総選挙が行われ、高市早苗首相が率いる自民党と日本維新の会による与党連合が歴史的な大勝を収めた。自民党は単独で衆議院の3分の2を超える議席を獲得し、戦後において単一政党として最多議席数を更新した。一方、新たに結成された最大野党の中道改革連盟は厳しい結果に直面し、議席数は半減して49議席にとどまった。この結果について、元立法委員の郭正亮(かく・せいりょう)氏はテレビ番組『大新聞大爆卦』で、高市首相が掲げてきた「台湾有事は日本有事」との主張は後退しつつあるとの見方を示し、頼清徳(らい・せいとく)総統が状況を楽観視するのは時期尚早だと指摘した。
郭正亮氏は、日本がより大きな軍事的権限を求めていると指摘した。具体的には、自衛隊の憲法明記を進める動きや、防衛予算の増額が想定されるという。仮に参議院が憲法改正をめぐる議論で譲歩しない場合でも、自民党は、攻撃能力を持つ兵器の輸出解禁など各種政策を通じて防衛産業を育成し、結果的に「実質的な改憲」に近い効果を狙う可能性があると述べた。
高市首相は再び「台湾有事」に言及するのか 郭正亮氏「中国に特使を派遣し協議を模索する可能性」
原子力潜水艦購入の提案はあり得るが「台湾有事」支持要請は慎重か
郭正亮氏は、高市首相が3月19日に米国を訪問した際、トランプ大統領に対し原子力潜水艦の購入を提案した可能性がある一方で、「台湾有事は日本有事」との立場について支持を求めたとは考えにくいとの見方を示した。選挙期間中も、高市首相はこの主張から距離を置き、「日本人の退避(邦人退避)」を意味するものだと説明を修正していたという。郭氏は、高市首相がこの問題に踏み込むことを避け、慎重に様子見の姿勢を取っていると指摘し、頼清徳総統が現時点で楽観視するのは早すぎると述べた。また、高市首相としては、自民党が大勝した結果を受け、中国側が立場を見直し、交渉に応じることを期待している可能性があるとの認識を示した。
尖閣協議の前例 12海里「非侵入」の暗黙の了解
郭正亮氏は、安倍晋三元首相が在任中、尖閣諸島をめぐって中国と深刻な外交的対立を経験したと指摘した。一方で、安倍氏が第2次政権を発足させ、国会での議席基盤を大きく拡大した後、中国側は日本に国家安全保障担当の特使を派遣することを認め、協議は突破口を見いだしたという。当時の協議では、中国の軍用機や軍艦が尖閣諸島周辺での活動を継続する一方、双方とも領海とされる12海里以内には入らないことで一定の了解が形成された。郭氏は、こうした前例を踏まえ、高市首相も今後、中国側と「台湾有事は日本有事」をめぐって協議を行うことになるとの見方を示した。 (関連記事: 「高市氏は令和の信長だ」台湾の著名歴史講師・呂捷氏が指摘、改憲シナリオは「核弾級」の衝撃 | 関連記事をもっと読む )
第2期は表現を調整 対中「対決」より協議ルート重視
郭正亮氏は、高市首相が第2期政権において「台湾有事は日本有事」という表現をあらためて前面に掲げる可能性は低いとの見方を示した。仮に言及するとしても、第2期の施政方針演説では、より慎重で包括的な表現に置き換える可能性があるという。現状では、日本の軍事力は十分とは言えず、爆撃機や長距離ミサイルなど、保有していない装備も多い。そのため、当面の最優先課題は中国と正面から対立することではないと指摘した。郭氏は、高市首相が特使を中国に派遣し、協議の道を模索する可能性があるとの認識を示した。













































