野党の「5爺」を一掃、高市早苗氏が歴史的圧勝 英誌が分析する「おじさん政治」の終焉と「個」のカリスマ

2026年2月8日、首相で自民党総裁の高市早苗氏が、党本部で当選者に花をつける。(写真/AP通信提供)
2026年2月8日、首相で自民党総裁の高市早苗氏が、党本部で当選者に花をつける。(写真/AP通信提供)

高市早苗氏は、首相就任直後に衆議院を解散するという大きな賭けに出た。そして今、その判断が最も合理的な選択だったことを、選挙結果によって証明した。

2月8日に行われた衆議院選挙で、自民党は高市氏の率いるもと、全議席の3分の2を超える圧勝を収め、日本政界の主導権を取り戻した。

英誌『エコノミスト』は、この勝利が自民党の全面的な再生を意味するとは限らないと指摘する。むしろ、高市氏個人のカリスマ性、強い指導者像、そして国家安全保障を軸とした動員が、長年にわたり蓄積されてきた政党への不満や負債を一時的に覆い隠した結果に近いという。

権力が再び集中することで、高市氏は国会からの抑制を受けにくくなり、より強硬な安全保障政策や経済政策を推し進める余地を得る。ただし、債券市場の反応や中國の出方は、今後の長期政権運営において避けて通れない試練となり続けるだろう。

自民党が大勝 戦後初めて3分の2を超える

​高市早苗氏は、就任からわずか3カ月で、最も危険でありながら最も直接的な手段を選んだ。日本は再び、自民党に権力を委ねるべきなのか。その問いを、有権者に突きつけたのである。高市氏は衆議院の前倒し解散を決断し、首相の座と自身の政治的将来を賭けに出た。そして今、その大勝負は大きな見返りをもたらした。

2月8日の開票後、自民党は早い段階で圧倒的な優位を示し、衆議院で強固な多数を確保した。最終的に獲得議席は316に達し、戦後初めて改憲に必要な3分の2のラインを超えた政党として、日本政界の主導的地位へと返り咲いた。

これにより高市氏は極めて大きな政治的権限を手にすることとなった。財政面では比較的平和的な解決を目指す立場をとる一方、安全保障分野では強硬な立場を打ち出す彼女にとって、この勝利は政権基盤を固めただけでなく、近年の不祥事や選挙での敗北が続いた自民党が低迷期を脱したことを象徴するものでもある。

英誌『エコノミスト』は、この圧倒的な勝利は決して当初から約束されたものではなかったと指摘する。高市氏は昨年10月の就任以降、個人の支持率では好調を維持してきたものの、自民党そのものが同様の人気を得ていたわけではない。選挙前、 自民党と日本維新の会、さらに友好的な無所属議員で構成される与党陣営は、衆議院465議席のうち233議席しか持たず、過半数をわずか1議席上回るにすぎなかった。それが今回、352議席を獲得し、一気に100議席以上を積み増す結果となったことは、驚くべき逆転と言える。

また、自民党は野党陣営の崩れからも恩恵を受けた。二つの老舗政党が合流して誕生した中道改革連合(CRA)は、選挙前に合計167議席を有していたが、今回の選挙では49議席にまで急減した。そのほかの新興政党も勢力が小さく、自民党に対抗し得る存在とはなり得なかった。
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1955年の結党以来、自民党が政権の座を失ったのはわずか2度にとどまる。2009年から2012年にかけて野党に転落した後、同党は高市氏の政治的師でもある安倍晋三氏のもとで2012年に政権へ復帰し、その後は安倍氏が2020年に退任するまで、長期にわたり日本の政治を主導してきた。

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