報道の自由、世界で過去25年最低水準に CPJ委員長がFCCJで警鐘 報道の自由が世界的に危機に瀕する中、CPJ委員長が権力による弾圧や経済的圧力に警鐘を鳴らし、独立メディアの重要性を訴えた。(写真/FCCJ提供)
世界的な報道の自由が過去25年間で最も低い水準に落ち込む中、ジャーナリスト保護委員会(CPJ)のジェイコブ・ワイスバーグ委員長は22日、日本外国特派員協会(FCCJ)で記者会見を行い、独立したメディアが民主主義において果たす不可欠な役割を強調した。
国境なき記者団(RSF)の最新の評価では、日本は180カ国中62位にとどまっており、報道の自由に対する懸念が示されている。CPJはアドボカシー、啓発、支援の3本柱を軸に、世界中で危険に晒されているジャーナリストの保護活動を展開している。
報道の自由が世界的に危機に瀕する中、CPJ委員長が権力による弾圧や経済的圧力に警鐘を鳴らし、独立メディアの重要性を訴えた。(写真/FCCJ提供)
記者拘束から経済的圧力まで、報道の自由を脅かす課題が拡大 会見では、アジアにおける報道の自由の現状について具体的な事例が挙げられた。イランで拘束されているNHKテヘラン支局長の川島慎之介氏については、現在も出国できない状態が続いており、CPJはイラン当局に対して法的手続きの透明性を求めている。
さらに、中国のジャーナリストである董郁玉(ドン・ユーユー)氏や、香港のジミー・ライ氏、ミャンマーやフィリピンで長期拘束されている記者の事例が報告された。また、日本国内の問題として、シリアで拘束された後に日本政府から旅券の発給を拒否されている安田純平氏の事例にも言及され、政府による間接的な報道の自由への制限が指摘された。
一方で、米国を含む民主主義国家における新たな課題も浮き彫りになった。政治家がソーシャルメディアを通じて直接有権者と対話し、伝統的なメディアの監視役としての機能を回避する傾向が強まっている。さらに、巨大IT企業によるプラットフォーム支配や経済的な衰退が報道機関に圧力をかけている現状が説明された。
しかし、ワイスバーグ氏は悲観的な見方だけでなく、サブスタックなどを活用した独立系ジャーナリストの台頭や非営利報道機関の増加など、新たなジャーナリズムの形態が地域社会で重要な役割を果たし始めていると希望を述べた。なお、FCCJは7月28日に「2026年報道の自由賞」の授賞式を開催する予定である。
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