半導体メモリーの供給逼迫はすでに緩和されたのか。マイクロン台湾は1日、メディア向け懇親会で質問に答え、2027年および2028年の供給状況は2026年よりもさらに逼迫するとの見方を示した。顧客は複数年契約を通じて事前に供給枠を確保しており、一部の長期契約は2031年まで延長されているという。
この見解は米マイクロン・テクノロジー(NASDAQ: MU)が業績説明会で示した内容と一致している。同社はまた、高帯域幅メモリー(HBM)の2027年供給枠はすでにほとんどが契約済みだと明らかにした。
米マイクロン会長兼最高経営責任者(CEO)のサンジェイ・メロトラ氏は、業績説明会における市場見通しの中で、2027年および2028年のメモリーとストレージの需給は2026年よりも逼迫すると指摘した。1日の懇親会では、マイクロンの経営陣が長期契約とHBMの供給計画を取り上げ、顧客の長期的な需要に対する同社の見解について説明した。
顧客が供給枠を前倒しで確保
マイクロンの幹部によると、同社は多くの顧客と「戦略的顧客契約(SCA)」を締結している。一般的な1年単位の契約とは異なり、こうした長期契約は3年から5年に及ぶもので、2031年まで延長された契約もあるという。顧客が複数年の供給枠を前倒しで確保する動きは、より長期的な視点に基づいた需要と事業計画を反映している。
マイクロンは業績説明会でも、一部のSCAが2031年まで延長されたことや、ほか2件について、契約を2031年まで1年延長することで協議を行っていると認めた。複数年契約は顧客に供給の安定を保障するだけでなく、マイクロン側にとっても長期的な製造や技術投資の計画立案を後押しするものとなっている。
これらの長期契約の意義は、需給計画の可視性を高める点にある。ただし、契約期間とそれぞれの取引条件は分けて理解する必要がある。また一部の契約が2031年まで延長されたというだけで、すべての顧客が同期間、供給枠を確保できたわけではない。
2027年のHBM供給契約、価格が26年を上回る
マイクロン幹部は今回の懇親会および業績説明会でHBMについて、2027年の大部分の供給枠が既に埋まっており、契約価格も2026年を上回ると述べた。
契約の締結や供給見通しに加え、マイクロンは製造体制の構築も継続して加速させている。マイクロン台湾の盧東暉董事長(会長)は、今後少なくとも2年間は顧客の需要が非常に力強い状態が続くと見込み、グローバル規模での研究開発、製造、生産管理、そしてサプライヤーとの連携を同時に加速させる必要があると指摘した。
台湾におけるマイクロンの4大拠点は現在、それぞれ異なる拡張段階にある。台中市の先進パッケージング第2工場は10月中旬の稼働を予定しており、将来的な製造プロセスのアップグレードを目的とする桃園市のF11E工場は建設中だ。
苗栗県銅鑼工場では設備の導入と第2クリーンルームの建設が進められており、台南工場では9月上旬に製造装置が初めて搬入された。現場での説明によると、工場稼働後も装置の設置、調整、量産立ち上げ(ランプアップ)を経る必要があり、追加された生産能力が実際の供給能力に転換されるまでには時間を要するという。
マイクロン台湾前工程ウエハー製造副総裁の鍾聯彬氏も、新たに導入された設備はできる限り早期に設置とテストを完了し、生産に投入すると説明し、現在、稼働率が極めて高い水準にあるが、製造装置の納入スケジュールが重大なボトルネックの一つとなっていると述べた。こうした生産能力拡充プロセスの進捗状況は、力強い需要の下で供給の加速を目指すマイクロンが直面している実務上の課題を浮き彫りにしている。
中国のメモリーメーカーが生産能力の拡大を続けていることについて聞かれた盧氏は、マイクロンは各地の競合他社の状況を真摯に受け止めており、技術、製造、製品、そして顧客との連携を継続的に強化していくと述べた。同氏は「リードを保つ最善の方法は、自らがより速く走ることだ」と強調した。

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編集:平松靖史 (関連記事: 【SEMICON Taiwan 2026】Micron「今後数年もメモリーは深刻な供給不足」 HBM・DDR・SSD需要が同時拡大 | 関連記事をもっと読む )













































