中国共産党と台湾の国民党による「国共フォーラム」が9年ぶりに再開され、国民党の蕭旭岑(ショウ・キョクシン)副主席率いる代表団が中国を訪問した。3日に行われた開幕式の挨拶で、蕭氏は「中台は対立するのではなく、協力して世界で利益を上げるべきだ。外国に『漁夫の利』を与え、台湾を搾取・空洞化させ、子孫が立脚できないような状況を作ってはならない」と訴えた。
一方、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の宋濤(ソウ・トウ)主任は、2025年の中台貿易額が前年比7.3%増の3143億3000万米ドルに達したことに触れ、「広範な台湾同胞と企業は、時代の好機を捉え、大陸発展の『急行列車』に乗るべきだ」と呼びかけた。
今回の「国共シンクタンクフォーラム」は、中国共産党中央台湾工作弁公室の「海峡両岸関係研究センター」と、国民党のシンクタンク「国家政策研究基金会(国政基金会)」が共催したもの。「両岸交流協力の展望」をテーマに、観光、産業、環境、持続可能な開発(SDGs)などを巡り意見が交わされた。
宋濤氏、「92年コンセンサス」堅持と「台湾独立」反対を強調
宋濤氏は挨拶の中で、「両岸(中台)は『一つの中国』に属しており、同胞は皆中国人であり、家族だ。家のことは家族で話し合って決めるべきだ」と述べた。「平和」は同胞共通の追求であり、「発展」は共通のニーズであるとし、民意に基づき「92年コンセンサス(九二共識)」を揺るぎなく堅持し、「台湾独立」に反対することで、中台関係を平和的発展へと導く姿勢を示した。
また、宋氏は中台経済協力の潜在力と強靭さを強調。2025年の貿易額が3000億ドルを突破した実績を挙げ、「大陸の経済基盤は厚く、サプライチェーンは完備されており、市場は広大だ」とアピールした。 今後の方針として、経済交流を促進する政策を継続し、大陸の新興産業チェーンを台湾企業に開放することや、各部門による産業マッチングを奨励することを表明。「台湾同胞は新たな発展構造に積極的に融合し、国家統一と民族復興の参加者・受益者となってほしい」と述べた。 宋氏は最後に、「明日は立春だ。今日の交流が良い始まりとなり、中台関係にも『冬が去り春が来る』ことを確信している」と結んだ。
蕭旭岑氏、「外国の搾取」を警戒、平和的繁栄を訴える
蕭旭岑氏は挨拶で、国民党が政権を担っていた馬英九時代(2008年〜2016年)を回顧。経済協力枠組み協定(ECFA)を含む23の協定を締結し、留学生4万人、年間往来者数800万人、貿易額1700億米ドルという「空前の繁栄」を築いた実績を強調した。これらは「対立を対話に、衝突を和解に」置き換え、「92年コンセンサス」と「台湾独立反対」を堅持した成果であると述べた。
蕭氏は、「我々は中台協力を通じて世界から利益を得るべきだ」と主張。「対立によって外国勢力に『漁夫の利』を与え、台湾を空洞化させ、次世代の足場を奪ってはならない」と強い言葉で警告した。 さらに、「中台の対立や衝突は、台湾の民衆、ひいては中華民族全体の利益に合致しない。関係の平和的安定と発展こそが、台湾社会の普遍的かつ主流な見方だ」と締めくくった。
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編集:梅木奈実 (関連記事: 【深層】台湾海峡、民進党政権10年の死角 「中国研究」の空洞化で高まる軍事誤算のリスク | 関連記事をもっと読む )


















































