台北・松山空港移転構想、北部の救難体制に影響 内政部長「代替案なし」
松山空港移転問題について答弁する劉世芳内政部長。(資料写真/顏麟宇撮影)
蒋万安・台北市長が台北松山空港の移転構想を提起したことを受け、同空港を重要拠点とする内政部空中勤務総隊の台湾北部における災害救助機能への影響に懸念が広がっている。劉世芳内政部長は20日、立法院(国会)での答弁前に取材に応じ、空港移転は同総隊に確実に影響を及ぼすため、慎重に検討する必要があると指摘した。さらに、北部各県市において同総隊の救助・救援機能を補う代替案は現時点で存在しないと明言した。
劉氏によると、現在、松山空港に駐留する空中勤務総隊の主な任務は、北部各県市や馬祖など離島における緊急救助支援だ。また、行政院(内閣)は同総隊の施設および設備更新のために35億台湾ドル(約170億円)の予算を計上している。劉氏は、空港移転が救助体制に打撃を与えることは確実だと強調し、各界に対し北部および離島における実際の救助の必要性を理解するよう求めた上で、代替案がない現状では慎重に対処すべきと訴えた。
一方、蒋市長が先ごろ、「医療搬送で台北へ向かう必要がある場合、航空機が桃園国際空港に到着した後、道路のグリーンルート(優先通路)や台湾高速鉄道(高鉄)を活用して移送可能だ」と発言したことに対し、陳世凱・交通部長は同日、メディアに対し、蒋氏の言う「グリーンルート」の具体的な内容がよく分からないと述べた。
その上で陳氏は、空港の移転や医療搬送の仕組みは高度な専門性を要する問題だと指摘し、蒋氏に対して関連省庁と専門的な観点から深く議論を重ねた上で発言するよう提案した。さらに先週、台北市政府に対して交通部との意思疎通を図るよう呼びかけたものの、現時点で両組織間に全く連絡が取れていないことも明らかにした。
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