【舞台裏】台湾政府、米シンクタンクに少なくとも676万ドル ワシントン人脈を支える資金の行方

中国の習近平国家主席(左)はホワイトハウスを訪れ、トランプ米大統領(右)と首脳会談を行った。台湾の安全保障当局は、さまざまなルートを通じて会談内容などの情報収集を進めた。(AP)
中国の習近平国家主席(左)はホワイトハウスを訪れ、トランプ米大統領(右)と首脳会談を行った。台湾の安全保障当局は、さまざまなルートを通じて会談内容などの情報収集を進めた。(AP)

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は米東部時間9月24日午前、2026年2回目となる米中首脳会談を行った。ワシントンのホワイトハウスで開かれた首脳会談には世界が注目したが、台湾政府はとりわけ神経をとがらせていた。台湾問題が会談の議題に上ることを警戒していたためだ。

関係者によると、台湾政府の外交・安全保障部門は、会談で取り上げられた議題やその後の動きについて、複数のルートを通じて米国のカウンターパートやワシントンの政策コミュニティーと情報・意見交換を続けていた。

首脳会談後、トランプ氏は9月26日、ホワイトハウスを出発する前に記者団に対し、習氏と台湾問題について話したものの、多くは触れなかったと明かし、「今はすべて順調だ。すべてが良い方向に進んでいる。習氏は私の気持ちをよく理解している」と述べた。

北米を担当する台湾外交部の陳明祺政務次長は9月27日の取材で、外交部はさまざまなルートを通じて「米国の友人」から、米国の対台湾政策に変わりはないとの確認を繰り返し得ていると説明した。今後も各種ルートを通じ、首脳会談の具体的な内容を把握していくとした。

陳氏の言う「米国の友人」とは誰なのか。台湾は米政府や議会に加え、ワシントンで長年にわたりもう一つの人的ネットワークを築いてきた。

2026年に2度目の会談を行ったトランプ氏(右)と習近平氏(左)。台湾外交部の陳明祺政務次長は、外交部は「米国の友人」から米国の対台湾政策に変わりはないとの確認を繰り返し得ていると述べた(資料写真、AP通信)
トランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席(左)は2026年に2度目の首脳会談を行った。台湾外交部の陳明祺政務次長は、「米国の友人」から米国の対台湾政策に変わりはないとの確認を繰り返し得ていると説明した。(資料写真、AP)

米政府・政界の重要な人材供給源 各国が積極的に接触するワシントンのシンクタンク

米連邦政府の行政・立法・司法の三権の中枢が集まるワシントンでは、合法的なロビー活動を担うロビー団体と並び、シンクタンクも重要な「知識産業」の一角を占めている。

退職したベテラン外交官は、ワシントンのシンクタンクは長年、米政府の政策決定に大きな影響力を持ってきたと指摘する。研究報告を通じて政策決定者に影響を与えるだけでなく、シンクタンクの研究者が米議会の公聴会に招かれることも多い。米政府高官もシンクタンクの場を使って重要政策を表明したり、世論の反応を探ったりすることがあり、各国の大使館はシンクタンクとの交流に力を入れているという。

トランプ政権下では、シンクタンクの意見がトランプ氏本人の意思を動かすことは容易ではないものの、ワシントンのシンクタンクはなお米政府・政界にとって重要な人材供給源となっている。

対米関係に詳しい台湾政府当局者は本紙の取材に対し、米国の安全保障政策コミュニティー、とりわけ台湾や中国に関わる分野には一つの人的ネットワークが存在し続けていると話す。民主党、共和党のどちらが政権を担っても、ホワイトハウスや国務省の関連部署の担当者の多くは、このコミュニティーの出身だという。

「顔ぶれは変わるが、誰が要職に就き、誰が退いても、皆お互いを知っている」

実際、現在のトランプ政権内にも、台湾側が以前から関係を築いてきた人物が少なくなく、ワシントンのシンクタンクには歴代政権の元高官も多い。 (関連記事: 【米中首脳会談】米上院民主党議員19人が批判「実質より演出」 対台湾140億ドル武器売却の実施求める | 関連記事をもっと読む )

例えば、インド太平洋安全保障研究所(IIPS)のランドール・シュライバー会長は、トランプ第1次政権で国防次官補(インド太平洋安全保障担当)を務めた。また、5月にトランプ氏の北京訪問に同行し、米中首脳会談に同席した米国家安全保障会議(NSC)のアイバン・カナパシー・アジア上級部長は、かつて戦略国際問題研究所(CSIS)にSenior Associateとして在籍していた。

最新ニュース
JO1が全米デビュー出発式を開催 風傳媒の質問にグラミー制作者との秘話や北米・アジアツアーの違い明かす
台風27号(チョーイワン)日本の南東海上へ 台湾は36度の暑さから一転、5日から北東季節風で北部18度も
国民民主・玉木代表が会見、臨時国会へ「政策本位」強調 2028年参院選で野党第一党目指す
第39回東京国際映画祭の「黒澤明賞」に呉美保監督とモハマド・ラスロフ監督が決定
【図解】米中首脳会談、米側発表に台湾言及なし 台湾学者「短中期の武力侵攻可能性は低い」
在留手数料、10月から大幅値上げ 入管に駆け込み申請殺到、永住許可は1万円から20万円
台湾発寝具ブランド「SLEEPY TOFU」がPR事務局を開設、日本市場での情報発信と広報体制を強化
高市首相、外国人政策の厳格化を説明 永住許可手数料20万円へ、日本語能力も審査
ロイヤルHD・銚子丸・双日の米合弁会社、新ブランド「SUSHI BLISSBA」を10月1日カリフォルニアにオープン
中国の対応「少し変わった」 首相周辺は前向き、外務省は慎重 政府間対話は「没交渉」に近く
中国、岩屋前外相と連日高官会談 APECで習氏、高市首相との会談見送りの可能性も
キルフェボン、丹波栗や柿など秋の味覚を贅沢に使った秋メニュー第2弾を10月1日より全国発売
明治が北海道十勝ブランドのヨーグルト刷新 新乳酸菌採用でミルク感向上、キャラメル風味も登場
「BASEGATE横浜関内」で全50店舗が競う「飲みメシドラフト会議」が開幕 秋スイーツ企画やDJ祭も同時展開
中国は対日姿勢を軟化? 高市首相答弁「撤回」から「是正」へ、関係改善の条件は変わらず
米中首脳会談、貿易成果は「限定的」 元USTR高官、重要鉱物で中国の譲歩引き出せず
中国軍、ラオスに新たな支援・訓練拠点 ジブチ、カンボジアに続き海外展開を拡大
台湾旅行のリピーターに新特典 最大8000台湾元、新幹線「2人で1人無料」も 台湾観光署が日本でPR
よつ葉乳業がチーズやアイスなど主力商品を一新 秋季限定オレやのむヨーグルト投入でブランド強化へ
東京都立大など国際チーム、古細菌RNAの連結部に硫黄修飾を発見 天然存在を世界初証明、RNA医薬応用へ
台湾海峡の「転換点」は2028年か 元米NSC中国担当、対台武器売却の遅れに警鐘
米中首脳会談、「第2次大戦の同盟国」強調 台湾専門家「脱中華民国化が鮮明になる」と警戒
ロイヤルが「和洋折衷おせち2027」の予約販売を9月30日より開始 洋食を二段に拡充し限定2100個で展開
キル フェ ボン、2026年クリスマスケーキ全5種を公開 5年ぶりのラインナップ、新作2種も登場
MATCHA、2026年9月版サービスラインナップを発表 多言語メディア基盤と地域発信で地方誘客を後押し
キル フェ ボン、2026年クリスマス新作を実演公開 ショートケーキタルトに隠された「層構造」と職人技
三極委員会が軍事AIと戦略的安定性に関するスタディグループを発足
ネイマール、米Toppsと複数年の独占契約 直筆サインや試合着用ユニフォーム入りカードも展開へ
愛知・名古屋アジア大会「TEAM TPE HOUSE」がメディア公開 台湾グルメと文化でもてなし
スマホを置いて緑と休息を 東京都が「東京グリーンビズ・ラウンジ」を都内3か所で期間限定開設へ
花王「ハミングフレア アロマビーズ」新CM放映開始 石原さとみが提案する香りのレイヤリング
YOSHIKI初出演予定のNY大型音楽フェスが荒天で初の中止 非常事態宣言受け「本当に悔しい」と胸中吐露
EveがEchoesへの参画を発表、アニメ『薬屋のひとりごと』第3期ED曲「AIYOU」を10月2日よりリリース
米中、互いに「決定打」なし 貿易戦争の限界、専門家が説く「持続的な緊張緩和」
新横浜駅高架下に醸造所併設のシェア型フードホール「BREWERY BASE 新横浜」が開業
米中首脳会談「トランプ氏は実利、習近平氏は面子」 台湾専門家、対立緩和は「時間稼ぎ」と分析
【台湾最新世論調査】頼清徳総統の信頼度51.2%、2025年4月以来初の5割超 施政満足度も51.4%
台湾向けF-16V、66機の年内納入は困難 米側が補償措置に前向き、予備部品増など協議
愛知・名古屋アジア大会で「Taiwan」タオルなぜ制止?翌日は中華民国国旗「持ち込み禁止」掲示、運営対応に疑問
「渋谷阿波おどり2026」10月3日開催へ 本場徳島や関東三大連が集結、会場規模を拡大
妖怪ウォッチぷにぷにとホロライブのコラボイベントが10月1日より開催 白上フブキら秋衣装で登場
【舞台裏】台湾・基隆市長選が接戦に 頼清徳氏、蔡英文氏が童子瑋氏を支援、「藍白合」のモデル地区に揺らぎ
ツーリズムEXPOジャパン2026が閉幕 4日間の来場者数は18万3270人を記録
「えもじの子(仮)」初のポップアップが渋谷で開催中 完売続出、大阪・全国巡回も決定
ハーモニーランドで「#こすぷれハーモニー2026」12月開催 定員450名に拡大、営業終了後は貸切撮影も
再生医療EXPO大阪が9月30日開幕 細胞を壊さず見る技術など最新鋭の研究開発製品が集結
対台武器売却140億ドルを棚上げ 駐中大使「トランプ氏が習近平氏に武器購入を打診」、本人は否定 台湾で対米不信懸念