台湾防衛特別予算巡り国民党内に亀裂 鄭主席は「3800億台湾ドル+N」維持を強調

鄭麗文・国民党主席は4日午前、ラジオ番組のインタビューに応じ、党中央の立場はこれまで全く変わっておらず、「3800億台湾ドル+N」の党独自案を堅持すると強調した。(資料写真/蔡親傑撮影)
鄭麗文・国民党主席は4日午前、ラジオ番組のインタビューに応じ、党中央の立場はこれまで全く変わっておらず、「3800億台湾ドル+N」の党独自案を堅持すると強調した。(資料写真/蔡親傑撮影)

台湾の最大野党・国民党(中国国民党)で最近、武器調達(軍購)など防衛特別予算を含む条例案の予算規模を巡る内紛が勃発している。党中央は予算規模を「3800億台湾ドル+N」とする党案を提示したが、党内の親米派は8000億台湾ドル規模の案を支持し、両者の対立が膠着状態に陥っている。さらに、この論争の矛先は同党所属の韓国瑜・立法院長(国会議長に相当)にも向けられ、波紋を広げている。

そうしたなか、鄭麗文・国民党主席(党首)は4日午前、ラジオ番組のインタビューに応じ、党中央の立場は一切変わっていないと改めて強調。「3800億台湾ドル+N」の党案を堅持する姿勢を示した。また、まず4000億台湾ドル余りを予算として計上する案については、「一度計上すれば取り返しがつかなくなる」として支持しない考えを明らかにした。鄭氏は「党内に圧力があるのなら、その責任は私が被る。私が説明し、圧力を跳ね返す」と強調した。

鄭氏はさらに、与党・民進党政権下における過去1年余りの武器調達予算は、5000億台湾ドル、8100億台湾ドル、9000億台湾ドルと膨れ上がり、最終的に1兆2500億台湾ドルという天文学的な数字に達していると指摘。「この数字がどのように算出されたのか、具体的な項目は何なのか、誰も把握していない」と批判した。その上で、「たとえわずか1250台湾ドルであったとしても、国民党が白紙委任することなどあり得ない」と断言。「もし『米国が求めるから』『政府が求めるから』という理由だけで無条件に支持すべきだと言うのなら、議論など不要であり、野党の存在意義すら分からなくなる」と苦言を呈した。

鄭麗文氏「防衛予算は値段の叩き合いではない」

​鄭氏は、現在の防衛特別予算案は大きく3つの分野に分かれていると指摘。1つ目は米国政府による武器売却、2つ目は民間防衛関連企業からの商業調達、3つ目は自国内への投資による台湾の防衛産業育成だ。台湾民衆党と国民党がそれぞれ独自の党案を提出した背景には、第1弾となる110億米ドル(約3500億台湾ドル)規模の武器調達に関する売却同意書(LOA、Letter of Offer and Acceptance)がすでに米国から到着しており、具体的な項目、数字、内容が示されていることを挙げた。

鄭氏は国民党案について、党団(院内会派)大会で十分に議論し、細部の数字を修正した上で「3800億台湾ドル+N」が正式承認されたと強調。「院内会派の自主性は尊重するが、重大な政策や安全保障に関わる極めて重要な予算においては、国民党として一致した態度と立場を示す必要がある」とし、「公式な手続きが完了し、LOAが発行されたものについては直ちに処理する」との方針を堅持するとの姿勢を示した。
(関連記事: 防衛特別予算案で国民党が分裂 副主席、韓国瑜氏の除籍求め波紋 関連記事をもっと読む

「+N」の意味について鄭氏は、「第2、第3弾の調達計画が持ち上がり、米国防総省、国務省、連邦議会における承認といった米側での公式手続きが完了し、それが台湾における防衛上のニーズと合致しており、LOAが送付されれば、立法院で直ちに審議を行う」と説明。外部から懸念されているような意図的な審議の遅延や妨害は絶対にないと明言した。

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