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米中首脳会談前にイラン外相が訪中 中国はホルムズ危機を動かせるか イランのアラグチ外相は5月6日に北京を訪問し、中国の王毅外相と会談する。(資料写真、AP通信)
イランのアッバス・アラグチ外相が中国の王毅国務委員兼外相の招きに応じ、5月6日に北京を訪問した。2026年2月28日に米国とイスラエルがイランに対して共同軍事行動を起こして以来、中東情勢は激しく揺れ動いており、ホルムズ海峡での軍事的対峙は史上最悪とも言える世界的な石油供給ショックを引き起こしている。米イラン武力衝突の勃発後、イラン外相が中国を訪問するのはこれが初めてとなる。
5月中旬に予定されるトランプ米大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談を直前に控え、アラグチ外相が習主席と会談できるかどうかに国際社会の熱い視線が注がれている。イランの訴えに対して中国がどう応じるかは、目前に迫った米中交渉における極めて重要なカードとなる。
会談の主要な論点 中国とイランの公式発表によれば、アラグチ外相と王毅外相は二国間関係、地域安全保障、および国際情勢の動向について深く掘り下げた議論を行う予定だ。現在の国際情勢を踏まえると、核心となる議題は以下の3点に集約されるとみられる。
①地域の緊張緩和と停戦の斡旋 米イラン衝突の事後処理が喫緊の課題である。米ホワイトハウスは5月2日、議会に対して米イラン間の敵対行為が正式に終了したと通知した。一方のイランも、30日以内に中核的対立を解決するための「14項目の提案」を米国に提示している。両国は、停戦の確実な履行と今後の交渉に向けた具体的な道筋について協議するだろう。
②ホルムズ海峡の航行危機 軍事衝突に伴い、ホルムズ海峡は一部の「敵対」国家に対して実質的に封鎖され、世界的なエネルギー危機を引き起こしている。潜在的な調停者としての役割が期待される中国は、同海域での軍事的対峙を緩和し、国際海運をいかに正常化させるかについてイランと意見を交わすとみられる。
③経済協力と制裁の回避 中国はイラン産原油の最大の顧客である。武力衝突の最中であっても、中国は国内企業に対し、イランの製油所を標的とした米国の単独制裁を無視するよう指示してきた。米国の制裁圧力が続くなかで、エネルギー・貿易協力をどのように維持し、さらに深化させるかが焦点となる。
各国の思惑と戦略的背景
イランの戦略的布石、大国の後ろ盾と交渉カードの確保 決定的な外交の前哨戦: トランプ米大統領は5月14日から15日にかけて、習近平国家主席との米中首脳会談に臨む予定だ。この重要な首脳会談の直前にアラグチ外相が北京を訪問することは、米中交渉を前にしたイランの「決定的な外交布石」と位置づけられる。中国との結束を固めることで、自国の利益が交渉の過程で周縁化される事態を防ぐ狙いがある。同盟関係の強固な維持: アラグチ外相は4月27日にロシアを訪問してプーチン・ロシア大統領と会談し、「イランの利益を守るためにあらゆる努力を尽くす」との確約を引き出したばかりだ。今回の訪中も、東洋の大国・中国からの確固たる支持を取り付ける試みの延長線上にある。
中国の立場、中立的な調停者とエネルギー権益の確保 積極的な調停者: 中国は今回の米イラン衝突において、おおむね中立の立場を堅持してきた。空爆を非難しつつも、即時停戦と各国の主権尊重を一貫して呼びかけている。王毅外相は戦闘期間中、アラグチ外相と少なくとも3回の電話会談を行っている。イラン、湾岸諸国、そして米国のいずれとも緊密な関係を持つ北京は、今や和平に向けた決定的な調停者としての役割を担おうとしている。エネルギー安全保障の確保: 世界的な石油ショックの渦中にあるものの、イランは中国に対する海峡封鎖を行っておらず、中国自身も十分な化石燃料の備蓄を有しているため、受けた打撃は比較的軽微である。イラン産原油の輸入ルートを確実に維持することが、中国の最優先事項となっている。
米国の圧力、中国への影響力行使の要求 北京を通じたテヘランへの圧力: 米国は中国に対し、イランへの経済的影響力をてこにして危機を解決するよう強力に働きかけている。ベッセント米財務長官は最近、中国が対イラン外交斡旋を強化し、国際海運に対してホルムズ海峡を再開放するようイランを説得すべきだと公然と要求した。これは来週に迫った米中首脳会談における最重要議題の一つになると予告されている。
世界的な懸念、インフレリスクと経済的打撃 数週間に及ぶホルムズ海峡の危機と世界的な石油供給ショックは、すでに市場に深刻な不安をもたらしている。紛争の期間は、世界的なインフレリスクを具体化させるに十分な長さに達している。欧米諸国は、中国が自国の貿易やエネルギーに関する巨大な利益を守るという現実的必要性に基づき、今回の会談を通じてイランに国際海運への脅威を取り下げるよう促すことを強く期待している。
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