台湾株式市場の加権指数が5月6日、史上初めて4万1000ポイントの大台を突破した。同日昼過ぎ、筆者の元に思わず苦笑しつつもひやりとさせられるメッセージが友人から届いた。「故郷の辺鄙な漁村、自宅向かいの古いガジュマルの木の下が最近やけに賑やかなんだ。
以前なら村のお年寄りたちは、宝くじ『大家楽』の話か、天気や孫の愚痴をこぼすばかりだった。それが今や、車座になって『今日は大引けでどれだけ上がった?』『メディアテックがまたストップ高だ。あの銘柄を買うべきかどうか?』と議論しているらしい」――。かつて静かだったあの小さな漁村は、いまやガジュマルの木陰の老人たちまで、すっかり「株式投資参戦」状態である。
こうした「総強気」とも言える熱狂の光景は、台湾各地で繰り広げられている。6日の加権指数は終日堅調に推移し、ザラ場で最高値となる4万1575.84を付けた後、前営業日比369ポイント(0.91%)高の4万1138.85で取引を終え、4万1000の大台にしっかりと乗せた。取引高は1兆4491億台湾元に達し、4月23日に次ぐ史上2番目の規模となった。店頭市場(櫃買市場)の約3154億台湾元を合わせれば、市場全体の取引総額は1兆7600億台湾ドル(約8.7兆円)を超えている。
これほどの売買代金は、もはや個人投資家、大口投資家、中型投資家を問わず、ほぼ全員が買い向かったと言っても過言ではない。海外投資家(外資)も同日751億台湾ドルを買い越した。街頭巷尾で株式市場が話題となり、興奮の空気は沸点に達している。しかしこの熱狂のただ中で、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が「おそらく市場の評価水準を測る上で最良の単一指標」と称した数値が、史上最も鮮烈な警戒信号を発しているのである。
バフェット指標とは何か
「バフェット指標」の計算方法は単純明快だ。すなわち株式市場の時価総額 ÷ 年換算GDP × 100%である。
バフェット氏の発想は、株式市場全体を一つの巨大企業に見立て、「株価(時価総額)」を「売上高(GDP)」割ることによって、この企業が割高か割安かを直接見抜くというものだ。同氏は2001年に米経済誌フォーチュンで、これを長期的な市場評価指標として最も重視していると公言した。

一般的な目安は次の通りだ。長期的な合理水準は80%~120%、120%~150%でやや割高、200%超ではバフェット氏自身が「火遊び」と表現するような、リスクが大幅に上昇した状態を意味する。
台湾市場のバフェット指標は危険水準に
経済データサイトの最新週次データ(2026年第18週、4月末更新)によると、台湾株のバフェット指標は425.63%に達している。言い換えれば、株式の時価総額は台湾の年間経済生産額の約4.26倍に相当する。
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さらに6日、加権指数が最高値を更新したことで、台湾株の時価総額は134兆1600億台湾ドル(約670兆円)にまで膨張した。最新の年換算名目GDP(国際通貨基金が予測する2026年通年で約9770億米ドル、または行政院主計総処の第1四半期年換算で約31兆2500億台湾ドル)を基準に独自に試算すると、現時点の指標はすでに428%~430%まで上昇しており、500%の大台に迫っている。



















































